
近年、英語教育において子どもを取り巻く環境は激変している。2020年度から小学5・6年生で教科化されたことをきっかけに、英語を学ぶ子どもの裾野は飛躍的に広がった。中学受験に英語を受験科目として採用する学校は、この10年で約10倍に増加。首都圏では約140校、全受験校のおよそ4割を占める。なかには、受験科目が英語のみという学校も。
そのため低学年のうちから数年後の中学受験を見据え、「おうち英語」や英会話教室で英語を学ばせている家庭も多いのではないか。
中学受験で通用する英語のレベルは?
「中学受験で多くの難関校が求めるレベルは、CEFR(セファール)のB1です。まずは目標として5年生までにB1を目指しましょう。低学年から定期的に、CEFR指標での英語レベルを測るのがおすすめです」
そう教えてくれたのは公文教育研究会の塩尻誠子さん。CEFRとは英語をはじめとする外国語能力を評価する指標だ(解説コラム参照)。B1は、学校や家庭での日常生活、海外旅行などで困らないレベルとされる。
CEFRのレベルを測るために活用したいのが、同社が運営する英語テスト「TOEFL Primary」だ。世界共通の英語能力測定テストとして知られる「TOEFL」は、大学のクラス分けや留学要件などに幅広く使われている。その、小中学生向けのテストが「TOEFL Primary」だ。テストとはいえ、実際に問題を見るといわゆる「お勉強」的な要素は薄い。学校など日常生活でのコミュニケーションを題材にした問題で構成されており、クイズ感覚で取り組めるのが大きな特長だ。
ただし問題はすべて英語で記されているため、英語を読み取る力が必要。目安として、英会話教室などで2年以上学習を続けている子どもであれば、1年生でも受験してみるといいだろう。
解答は鉛筆で選択肢を塗りつぶすマークシート方式なので、まだ文字をうまく書けない低学年の子どもでも安心だ。テストはリーディング、リスニングに分かれており、それぞれ約40問に取り組む。制限時間はいずれも30分ほど。数年後に迫る中学受験に向けての、はじめてのテスト体験としてもうってつけだ。首都圏を中心に全国の会場で受けられ、開始直前まで保護者が同伴できるのもうれしい。
Keyword
TOEFL Primary
小中学生を対象とした英語テスト。学校生活や友達との会話などを題材に、自然な英語表現で「どれだけ英語が使えるか」を測定する。CEFR A1未満〜B1レベルまでを測定。
TOEFL Junior
中高生を対象とした英語テスト。学校の理科・社会の授業やクラブ活動などを題材に「英語で理解し論理的に考える能力」を測定する。CEFR A1〜B2レベルまでを測定。
CEFR
CEFR(セファール)とは、英語をはじめとする外国語能力をA1(初心者)からC2(最高レベル)までの6段階で評価する国際的な指標。国や言語にかかわらず、語学力を客観的に比較できる。各レベルが英検(実用英語技能検定)のどの級に該当するかを下図に示した。
Let's Try!
TOEFL Primaryのサンプル問題(リスニング)。音声を聞き、A〜Cの中から正解を選ぶ。解答はマークシート方式。
【Narrator】Listen to a teacher.
【Teacher】In a minute, we are going outside.
Please put on your coats and hats because it is cold outside.
【Narrator】Now answer this question.
What did the teacher tell the students to do?
Look at the pictures, so which picture shows?
親子で学習意欲を維持するために
同社の松田亮司さんは、テストの特色として「合否がない」ことを挙げる。
「小さな子どもが不合格を経験すると、英語そのものを嫌いになってしまうかもしれません。自分の英語力の現在地を測ることが目的のテストなので、好きなタイミングで何度でも受験し、英語力の伸びを実感してほしい」
親自身が英語力に自信を持っていないという家庭にこそおすすめしたいという。
「受験後、スコアと評価を記したレポートが送られてきます。何ができていて何が足りないのかがわかるので、今後どのように学んでいけばいいのか参考になるはずです。このテストを、英語学習のモチベーションにしてもらいたいですね」(松田さん)
小学5年生までにCEFR B1を取れたら、さらに上のレベルを目指したい。また、帰国生やインターナショナルスクールに通う子なら、早い段階でB2到達を目標にするといいそうだ。B2は専門分野の議論を含む複雑な内容を把握可能なレベルとされ、「TOEFL Junior」を受けると測ることができる。
子ども自身が好きなことを英語で考え、表現できる力は、中学受験のみならず将来必ず役に立つ。では、わが子の学習意欲を維持するために、親は何をすればいいのだろう。
「親子で楽しむことが、やる気を維持する秘訣です。ダンスや音楽、アニメや絵本など、お子さんが好きなものと組み合わせて、英語を学び続けるための機会をつくるといいでしょう」(塩尻さん)
その継続の中で、まずは目標として5年生までにB1を目指し、定期的に英語レベルを測ることをお勧めしたい。

次回のTOEFL Primary / TOEFL Junior テストは
6月14日(日)
会場:札幌 さいたま 東京 横浜 名古屋 大阪 福岡
申込期間:3月5日 ~ 5月1日
