2013年3月17日(日)

地方公立小学校でも日本の20年先をいく!? 韓国の熱い、熱い、英語教育熱

プレジデントFamily 2013年4月号

中村恵実子=文 李秉烈=撮影 白名伊代(海外書き人クラブ)=編集協力
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大学進学率80パーセント

韓国の教育熱がすさまじい。そんな話を聞いたことがある方も多いだろう。特徴的なのは、母子二人三脚の度合いが、日本に比べて圧倒的に高い点だ。

韓国の子供たちにとっては、名門大学を目指す子でなくても塾の掛け持ちなど当たり前。まるでお抱え運転手のようにその送り迎えをするのは、彼らのママたちだ。
 入学試験の日にもなると、あちこちでパトカーがサイレンを鳴らしながら、“受験生さま”を乗せた車を先導するのは、もはや風物詩。仮に遅刻でもして不合格になったら、それこそ人生の一大事だからだ。子供を一流大学に入れ、「人生の勝者」にすべく、韓国のママたちはすべてを捧げる。
 この教育熱、今や都会だけのものではなく、地方にも波及してきている。さらに言えば、超難関大学を目指す一部の生徒だけのものではなく、ほとんどの子供たちがのみ込まれている(ちなみに韓国の大学進学率は約80%だ)。また、低年齢化も進んでいる。

今回は、「地方の」「公立の」「小学校」という最もベーシックな教育機関での英語教育熱が、日本と比べてどれほどすごいかをリポートする。
 「中央に追いつけ、追い越せ」を合言葉に頑張ってはいても、ソウルと比べるとレベルはまだまだといわれているが、それでも日本より10年も20年も進んでいる実情に、きっと戦慄を覚えるはずだ。

訪れたのはソウルから西海岸に沿って300キロメートル南下した全羅北道(チョルラプクド)・高敞(コチャン)郡(人口約6万人)の中心地域にある高敞南(コチャンナム)小学校(韓国では「初等学校」と表記)。
 この小学校は全校児童300人。録音された音声教材を通常速度の2倍速で流して聞き取らせる「速聴教育」など、児童の語学能力向上のために、意欲的な取り組みを独自に行っている。

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