子どもをつくるなら資産運用は必須

【エミン】ある程度の余裕がないといけないから、子どもがいる生活設計を若いときからして、資産運用しないといけないね。パトリックさんは経験者としてどんな準備をしたの?

【パックン】精神的に落ち着いて、ある程度稼げるようになって、貯蓄ができた段階で結婚しました。芸人にしてはすごく頭が固いパターンですよ。

【エミン】なるほど。

【パックン】33歳で結婚して、子どもが生まれたのは35歳のときで、すでにマイホームを購入して借金は住宅ローン以外にはない。ある程度の経済的な余裕があったから、安心して子どもをつくれた面はあるかな。

【エミン】2人目が生まれたのはいつですか。

【パックン】2年後に2人目をつくりました。子どもを2人にする選択をしたのは、経済的な面もありますね。そもそも公立小学校に通わせるつもりだったけど、仮に私立に行かせた場合でも2人ならなんとかなるな、と資産と収入を計算して人数を考えました。エミンさんがおっしゃるように若いときからとりあえず節約して、貯蓄して投資する準備期間が長かったから、気持ち的にも経済的にも余裕がありましたね。

【エミン】それはパトリックさんに合った答えだったわけですね。

少子化を止めたければ学費の無償化は必須

【パックン】あとはヒューマンキャピタル(人的資本)かな。僕も妻もしっかり大学を出て、働ける人材になってから結婚して子どもをつくったのもよかった。どちらかが教育、発育の途中で結婚して子どもが生まれてしまうと、稼げるようになるまでに時間がかかるから難しいと思いますね。

【エミン】そうですね。

【パックン】だから晩婚には反対ではない。

【エミン】それはあるね。

【パックン】いまの医療技術であれば60歳でも70歳でも元気ですからね。友人には70歳で大学生の子どもがいる人もいます。50歳で子どもが生まれるという形もありえますよ。

【エミン】子育てでお金の負担が大きいのは学費だから、学費をタダにしたほうがいいと思うよ。子どもをつくって、学費は国が出して学校に通う。それくらいの巨大なばらまき、つまり財政出動をやらなければ状況は変わらないでしょう。ただでさえ日本人の可処分所得が減っているんだから。

【パックン】私立も?

【エミン】そう、私立も全部、国で出すと。

【パックン】その場合、私立と公立の分け方はどうしますか。

【エミン】偏差値で分けるとか。

【パックン】「他人の子どもが学費の高い学校に通うのに、なぜ自分が税金で負担しなければいけないんだ」と思わないかな。