「やる気」をアピールされていますが、働く以上当然では?

【面接官が知りたいのはココ】
若手だから、やる気をPRせざるを得ないのは分かるよ
売りとなる経験・スキルがなければ、ポテンシャルを感じさせてほしい

冷や水をぶっかけられた心境になる人も多いでしょう。

若手ゆえ経験・スキルがまだ乏しいため「やる気」一辺倒のPRにならざるを得ないのは、仕方がありません。それは面接官も理解しています。

その上で、それ以外の新しい「売り」を語ってもらいたいのです。

もちろん、経験・スキルがあればそれを、なければ入社後の活躍が期待できるようなポテンシャルを感じ取ってもらう方法でPRするしかありません。

たとえば、「確かにそうですね。入社意欲が強すぎるあまり、ついやる気だけが先行してしまいました。前職では、新商品発表会のプレゼンターを担当し、多くの聴衆相手でもひるまない度胸や話し方、パワポの資料作成ノウハウを身につけました。この経験は、未経験業務でも必ず役立つと思っています」というように、応募企業で活用できそうな経験・スキルを語るなどして、うまく切り返してください。

たとえばこういう人の場合

24歳女性、大卒。新卒入社した会社で勤務中。今回は2社目の転職で、異業種・異職種への応募。

NG!
実績がまだありませんが、やる気だけは誰にも負けないくらいあります。

↑ここは「やる気」一本で押さないで、違うPRを持ってきましょう。

OK!
社会人経験も浅く、また未経験への応募ですので、売りとなる経験やスキルがまだありません。そのため「やる気」を全面的にアピールする結果になってしまい、大変失礼いたしました。
ご指摘の通り、プロとして働く以上、やる気があって当たり前だと思っております。
ただ、私はやる気だけの人間ではありません。
たとえば、幼少から武道でメンタルを鍛えました。厳しい稽古を乗り越えた数々の経験を思い出せば、つらいことがあっても全然平気です。
断られてナンボの新規開拓営業は精神的につらいと聞きますが、この強みを武器に、全力で取り組みます。

↑指摘を受け、自分の言動を反省しつつも、「やる気」以外のPRについてエピソードを交えてうまく訴求できています。

高い実績を残して待遇も良いのに、なぜ辞めるのですか?

【面接官が知りたいのはココ】
退職に関して不審な点はないだろうね?
前向きで先を見据えた退職理由なら、ぜひ聞かせてほしい

このご時世、成果を出せる力と環境があって、かつ好待遇なら、普通は退職しないはずなので、今回の退職には「トラブルを起こした」といったマイナスの理由があるのか、それとも前向きな理由があるのか、そこをぜひ説明してほしいと、面接官は思っています。

面接を受ける女性
写真=iStock.com/kazuma seki
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