グランドセイコー物語 第1回合言葉は「100年後」

2012年6月23日(土)

グランドセイコー物語 第1回
合言葉は「100年後」

PRESIDENT 2012年7月16日号

構成・文/デュウ 撮影/山下亮一
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進むべき道を決定づけた「9F」の開発。
そこにはグランドセイコーの本質がある。

キャリバー9F。精度面に加え針を動かす操作感や日付が変わる時の音にもこだわった。

グランドセイコー(以下GS)は「実用時計の最高峰」を標榜するブランドである。時計本来の姿を追求する姿勢が、誕生から半世紀以上にわたって貫徹されてきたことには驚きを禁じ得ず、また日本のものづくりを見直す風潮が高まる昨今、そうした開発の歴史が輝いて見える。この連載では日本が誇るGSの魅力を5回に分けてお送りする。初回は正確さについて。

1969年、世界初のクオーツ時計を発売したセイコーは、その後より薄くて小さいクオーツやクロノグラフなどの開発を経て、88年に初めてGSに搭載する。

小池信宏さん
セイコーエプソン、ウオッチ事業部W商品開発部。1977年入社。90年より「9F」の開発に参加。瞬間日送りなど機構開発を取りまとめた。

「当時、最高性能のクオーツを載せましたが、クオーツは基本的にトルクが弱いため、GSの特徴である太くて見やすい針ではなく細身の針にせざるを得なかった。でもやはり違った。GSの“顔”ではなかったのです。これを契機にGSのポリシーを前提としたクオーツ開発が始まりました」

と話すのは現在セイコーの最高峰クオーツである「9F」シリーズの開発を手がけた小池信宏さん。

「GSにふさわしいクオーツとは何かという議論を半年ほど続けた結果、100年後も最高峰として生き続けるもの、具体的には高精度に加えて使い手の感性に訴えかけるものという結論に辿り着いたのです」

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