月1出社のテレワークで理想のワーク・ライフ・バランスに

部下の事情を考え、テレワークでも円滑に

マネジャー候補として昇進したものの、当初は管理職への興味は特にありませんでした。特に抵抗感があったのは横並びだった同僚を人事評価しなくてはならないことでしたが、新プロジェクトの立ち上げに伴い抜てき。いきなり2つのチームをマネジメントすることになりました。

外資系IT企業マネジャー 阿波連牧子さん
外資系IT企業マネジャー 阿波連牧子さん

役員との会議に参加して会社の方針を直接聞けることは、管理職の醍醐味だいごみ。会社の数字や経営戦略に興味が持てるようになり、自分自身の仕事の意義をより感じられるようになりました。

管理職までの道のり_阿波連牧子さん

もともと女性が多い会社で、私が勤務する沖縄支社は社員の9割が女性。マネジャーも全員女性なので、女性への理解は非常にあります。さらに男性社員の育休取得100%を目指す、LGBTQの研修を年に数回行うなどしていて、ダイバーシティはかなり進んでいると思います。その分、男女も、育児中も関係なく自己啓発と結果を求められるので、チームで成果を出すことを念頭に日々まい進中です。

現在は、9人と3人のチームを率いているのですが、それぞれ、会社や仕事に求めるものが違い、全員のモチベーションをどう保つか、現状に悩んでいる人をどう啓発していくかを、いつも考えています。

上司として気をつけていることは、自分の人生の経験則や価値観だけで物事を見ないようにすること。女性が多い分、独身、育児中、妊娠中など、さまざまなライフステージの人が存在します。だからこそ、それぞれの困っていることや希望などを聞いて細やかにフォローするように心がけています。

コロナ下で現在出社は月に1度。テレワークになった頃は、部下のスラックが業務時間中にオフラインになっていたり、反応がなかったりして対応が大変でしたが、それぞれの事情を聞いていくうちに、緊急事態宣言で子どもが家にいるため離席せざるをえないとか、リビングに同居家族がいて夕方以降は仕事がしづらい、というような状況が見えてきました。一人ひとり対応を考えて改善していったおかげで、今はテレワークのほうがスムーズだと思えます。

個人的にも、以前は、時差があるアメリカとの会議で深夜まで会社に残っていましたが、食事休憩や自分の時間を調整しやすくなりました。現在は、理想のワーク・ライフ・バランスが実現できています。

今後は、会社の中に研修部門を立ち上げたいと提案していて、それに向けて動いています。

写真=本人提供

MARU(まる)