2012年5月23日(水)

年代&悩み別「働く意味、喜び」をどう見つけるか【40代】

カギは「もらう」から「与える」への意識変革にあり

PRESIDENT 2010年5月3日号

荻野進介=構成 交泰=撮影
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Q 周りが評価してくれない
北尾吉孝●SBIホールディングス 代表取締役、執行役員CEO。1951年、兵庫県生まれ。慶應義塾大学卒業後、野村証券入社。95年、ソフトバンクに入社し常務に就任。著書は『何のために働くのか』ほか多数。

北尾氏回答 40代は周りの評価が定まる年代である。この年代で仕事の芽が出ていない人は、残念ながら、その後も伸びる可能性は低い。

自ら悟り、分を知ることを自得という。これは非常に難易度が高く、人間が生涯にわたって追求すべきテーマである。哲学の祖、ソクラテスの有名な言葉は「汝自身を知れ」。文豪ゲーテにも「人生とは自分探しの旅である」という格言がある。仏教にも見けんしょう性という言葉があるが、これは自分の心の奥に潜む自分自身を明らかにすることをいい、自得とほぼ同じ意味を持つ。

40代になっても周りから評価されないという人は、虚心坦懐に自らの会社人生を振り返ってみることをお勧めする。うまくできるかどうかはわからないが、「自得」や「見性」を試みるのだ。自分のどこが悪かったのか。あのとき、どうしていれば別の道があったのか、今とは違う地位に上ることができたのか。

もしこれからでも遅くないと思えたら、自分を変えて一発逆転を狙ってもいい。大切なのは、逆転の見込みがないと明らかになっても落ち込まないことである。自分なりにこれだけやってきた。あの苦労は水の泡になるのか、と嘆いても仕方ない。ジタバタせずにこう考えたらどうだろう。自分は出世競争に勝ち抜き、偉くなっていく器ではないのだ、と。そうやって上ばかり見るのをきっぱりやめたらよろしい。

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