2012年1月29日(日)

成功する女性キャリア、落ちる女性の働き方

PRESIDENT 2010年3月15日号

構成=大井明子 撮影=向井 渉
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目先の不満・不安で仕事を辞めない

今のように経済状況が厳しいときには、意に沿わない仕事を担当することになったり自分の頑張りに見合った報酬が得られなかったりと、仕事に不満を抱えることが多いでしょう。

昭和女子大学学長 
坂東眞理子
(ばんどう・まりこ)
1946年、富山県生まれ。69年東京大学卒業後、総理府入府。2001年内閣府初代男女共同参画局長。04年昭和女子大学教授に。07年より現職。著書に 『女性の品格』など。

しかし、こんな時代だからこそ目先の不満で仕事を辞めるべきではありません。私自身の体験を振り返っても、目先のことばかりでなく長期的な視野で判断してきたことがキャリアに大きく活きています。

女性は特に、短期的な視点でものごとをとらえがちです。その原因のひとつは、女性たち自身の中にある「女性は若くてかわいいほうが価値があり、歳を重ねると煙たがられる」という思い込みです。そのため、若いうちに周りに認められなくてはというプレッシャーが男性以上に強いのです。

男女問わず、だいたい25~35歳の間によいメンターと出会えるかどうかが、キャリアを重ねるうえで大きく影響します。最近では、「社内メンター制度」を導入している企業も増えていますが、相性が合わないということもあるでしょう。私の場合は幸いメンターに恵まれました。

33歳のとき、ハーバード大学に客員研究員として留学したのですが、自分で大学に直接応募しての留学だったので、周りからは「出世にマイナスだ」「そんなわがままは許すべきではない」など厳しいことを言われました。ところが私のメンターは、「将来のキャリアにきっとプラスになるよ」とサポートしてくれたのです。結局「研究休職」の形で留学できましたが、視野やネットワークが広がり、後々大いに役立ちました。

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