<strong>たちあがれ日本共同代表 与謝野馨</strong>●1938年生まれ。東京都出身。東京大学法学部卒業。日本原子力発電、中曽根康弘衆議院議員の秘書を経て76年、衆議院議員に初当選。文部大臣、通商産業大臣、内閣府特命担当大臣、財務大臣などを歴任。今年4月、自民党を離党、「たちあがれ日本」を立ち上げる。
たちあがれ日本共同代表 与謝野馨●1938年生まれ。東京都出身。東京大学法学部卒業。日本原子力発電、中曽根康弘衆議院議員の秘書を経て76年、衆議院議員に初当選。文部大臣、通商産業大臣、内閣府特命担当大臣、財務大臣などを歴任。今年4月、自民党を離党、「たちあがれ日本」を立ち上げる。

たちあがれ日本共同代表の与謝野馨氏は打倒、民主党を掲げる。「極論すれば民主党には政策はない。一貫した哲学も感じられません。すべて選挙のため、極めて自分たちの利益に関することだけで政策を立てている。そもそも政策に現実性がないんですよ」。

民主党政権をどう見ているのか。

「政権発足時はちゃんとやってくれよなという気持ちがどこかにあったけれど、そのうちに言っていること、やっていることがすべてダメだということがわかってきた。悪しきアマチュアリズムの典型を見ているような気がする」

民主党には官僚を使いこなせない大臣も多いという。大臣よりも官僚のほうが専門知識は豊富である。官僚を信用できず、1200もの通達を出し、官僚を縛ろうとする長妻昭大臣に対して「馬鹿だからですよ、それ」と与謝野氏は言い切る。 大臣に求められるのは判断力と責任感。物事の判断で迷ったときに、このほうが正しいんじゃないのかと官僚にアドバイスするのが仕事だ。官僚はよく見ている。「この大臣は責任感がある。言ったこと、約束は必ず守る。大事なところで判断をくだしてくれる。かばってくれる」と見たら官僚は「どんなに野卑な大臣にでもついていく」のだという。

ある文科省の官僚は与謝野氏を「与謝野さんは教養もある代議士。東大法学部を出ながら、当時は誰も見向きもしなかった原子力関連の企業に就職した。物理学にも精通して、専門家とも対等に話す」。

政治家には珍しいアカデミシャンの与謝野氏は日本の将来に警鐘をならす。

「国の財政破綻というのは国民生活が破綻に追い込まれるのと同じだということが日本でも若い層を中心にわかり始めてきている。背丈の伸びきった人に『毎年2センチずつ背を伸ばせ』と言っても難しい。経済もこれと同じで中国は別にして欧米や日本などの成熟経済では潜在成長力は1~2%ぐらいでしょう。

日本は技術を持っているといっても、技術はいつしか真似されて拡散するものです。最近では日本の輸入と輸出の額が同じぐらいになってしまった。ユニクロをはじめとしてみんな外国に工場を持っていってしまった。日本は新しい分野で次から次に必死になって開発していかないといけない。教育研究分野にも力を入れて総体的な魅力ある日本を若い人がつくっていかないと国力は落ちていく」

民主党の、天下りを一律に批判するような姿勢は誤解を生むという。

「独立行政法人はもともと政府に属していた機関です。大学にしても医療機関にしても行政改革で切り離しただけで、民間で言えば子会社に出向するようなもの。そのすべてを禁止すれば弊害も出てくるでしょう」

新党結成の会見では「政治人生のすべてを懸けた最後の戦いであり、命懸けで戦い抜きたい」と述べた。応援団を自認する石原慎太郎都知事もいる。お手並み拝見である。