※本稿は、清水建二『ビジネスに効く 表情の作り方』(イースト・プレス)の第3章「『ノンバーバル・スキル』をビジネスの場へ!」の一部を再編集したものです。
自己アピールの場面で「しないほうがよいこと」
就職や転職での面接のときなど、なんらかの自己アピールが必要な場面では、自分の思いや感情を適切に伝える方法が必要です。ここでは、そうした際に「したほうがよいこと」ではなく、「しないほうがよいこと」を紹介します。なぜなら「しないほうがよいこと」をしてしまうと、相手にウソをついているという印象を与えてしまうためです。
特に面接官は応募者のウソを見抜くことが求められます。しかし多くの面接官はウソのサインについて科学的な知識もなく、専門的なトレーニングも受けていないため、応募者の単なる緊張を意味する動きをウソのサインと誤解してしまうことがあるのです。
「ウソつき」と誤解されるほど悲しいことはありません。そこで、ウソのサインと誤解されてしまいやすいサインを学び、誤解を防ぐヒントをご紹介します。
疑われる「緊張・熟考のサイン」
面接官に「ウソをついている」という印象を与えてしまうとき、多くの場合、応募者の表情やしぐさからは緊張や熟考のサインが出ています。緊張と熟考のサインの中には、確かに科学的にウソのサインだと実証されているものも含まれているのですが、多くの場合は単なる緊張や熟考のために表れてくるサインであり、ウソとは関係ありません。それでは、緊張や熟考を示すサインとはどんな種類があるのでしょうか。
ここでクイズに挑戦していただきたいと思います。面接官になった気持ちで答えてください。
【問題】面接でのウソのサイン
面接に訪れた応募者が、さまざまな回答をする中で次の(1)~(4)のサインを見せました。この中で科学的に実証されているウソのサインはどれでしょうか?
(2)目をそらす
(3)身ぶり・手ぶりが減る
(4)顔や鼻を触る