中国・北陸はワーママ率高。大都市圏は主婦が多い?

北陸地方は昔から育児をしながら働く女性の割合が高いことで有名。今回の調査でも3位福井、6位に富山・石川とベスト10に3県もランクインする大健闘ぶり。

「北陸3県は家が広く、3世代同居が多い。小さい子どもがいても祖父母が面倒を見てくれるので、女性が働きに出やすいのです」(橘木氏)

「3位の福井県は、もともと繊維産業で発展したところ。繊維産業で働くのは女性が多いので、結婚して子どもが生まれても働くのは当たり前だと考える人が多いのでしょう」(矢野氏)

一方、ワースト5には大阪や、東京のベッドタウンでもある千葉・埼玉・神奈川がランクイン。

「これはすでに述べた“ダグラス・有沢の法則”の応用で説明できます」(橘木氏)

高所得を得られる仕事は大都市に集中しているため、大都市で働く夫を持つ妻は専業主婦になる傾向があるという法則だ。

しかし、それでは最も仕事が多いはずの東京都が38位と最下位ではないのはなぜなのか。

「神奈川、千葉、埼玉は東京への通勤圏内ですが、都内よりも家賃が安い。だから専業主婦でもやっていけるのですが、都内では高い家賃が家計を圧迫するので、妻も働くのかもしれません」(矢野氏)

それになんといっても首都・東京には就労意欲の高い女性が多い。それが専業主婦率の高さと相殺されて、この結果になったのだろう。