ベスト3は、コンサル、外資金融、三菱商事
はじめまして。ハウテレビジョン代表の音成洋介と申します。私の会社では2010年より新卒向けのリクルーティングサイト「外資就活ドットコム」を運営しています。現在は東京大学・一橋大学・慶應義塾大学に通う50%以上の大学生にご利用いただいており、大学別の登録人数では、慶應大・早稲田大・東大・京大・上智大・大阪大の順番になっています。
そして東大・京大・慶應大・早稲田大・東工大・一橋大という「トップ6大学」に絞って、「人気企業ランキング」を集計すると、ほかのリクルーティングサイトとは違う企業が上位に並びます。とくにベスト4はほぼ毎年変わりません。それはマッキンゼー・アンド・カンパニー、三菱商事、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、ゴールドマン・サックスの4社です。
これはトップ6大学の人気企業ランキングにおける傾向を象徴しています。マッキンゼー、BCGといった外資系戦略コンサルティングファーム、ゴールドマン・サックスを始めとした外資系投資銀行、そして三菱商事などの総合商社は上位校からのエントリーが殺到します。特に外資系企業は採用人数が少ないため、競争は非常に厳しいものになります。
優秀な学生は「でかい挑戦」に飢えている
なぜトップ校の学生が、外資系企業を志望するのか。そもそもコンサルティングファームや投資銀行(ここでは投資銀行部門)では、入社1年目から「超ハード」な課題に取り組むことになります。例えばコンサルでは「経営管理体制の変革」「大手メーカーのR&D再編」、投資銀行だと「サービス事業のMBO」「大手メディアによる海外企業の買収」といった案件が持ち込まれます。自分がどんなに若くとも、協働する相手は大手企業の経営陣や部長クラス。そういった相手に、しっかり価値を出し続けるため、いち早くプロフェッショナルになることが強く求められます。そうした点に「チャレンジ欲求をくすぐられる」という学生が多いようです。
また外資系企業の多くは職種別採用をしており、その職種における高い専門性を身につけさせるため、グローバルレベルでのトレーニング体制が整っています。外資系投資銀行では1年目の社員をニューヨークやロンドンに派遣するのは当たり前です。マッキンゼーでは上司・先輩から受ける「徹底的なフィードバック」がよく知られています。
一方で、仕事量は膨大ですので、プライベートライフを満喫することはほぼ不可能です。また雇用環境は「UP or OUT」という「昇進できなければ辞めてもらう」といった厳しいものです。ただ、さまざまな企業の難題に、1年目から全力で取り組むといったヒリヒリとする感覚は、10年を修行期間ととらえる日系企業では、なかなか味わうことができません。