森永さんおすすめの本10冊

<初級編>

『入社1年目から差がついていた! お金が貯まる人は何が違うのか?』工藤将太郎(すばる舎リンケージ)
この一冊でお金が貯まる仕組みづくりを習得できます。わかりやすい、まさに“経済の入門書”。

『経済学の95%はただの常識にすぎない』ハジュン・チャン(東洋経済新報社)
マクロ経済学から経済学史まで、大学の経済学部で学ぶことをすべて網羅。

『108年の幸せな孤独』中野健太(角川書店)
移民として90年近くキューバで暮らしてきた日本人男性の人生から、資本主義経済の外側にある“本当の幸せ”の意味を学ぶことができます。

<中級編>

『機会不平等』斎藤貴男(岩波現代文庫)
小泉政権による構造改革以降、エリート層と、機会すら平等に与えられぬ層の差はさらに拡大。本書は小泉改革以前に新たな階級社会の出現を予言し、警鐘を強く鳴らしたルポ。

『新自由主義の自滅』菊池英博(文春新書)
小泉政権が構造改革と称して強行した新自由主義政策をより強化したのがアベノミクス。この本では新自由主義経済の正体を追求。日本経済の復活の糸口を探れます。

『ショック・ドクトリン』ナオミ・クライン(岩波書店)
危機や惨事に便乗した、アメリカの自由市場主義の神話を暴いた問題作。

<上級編>

『エコノミックス』マイケル・グッドウィン(みすず書房)
資本主義の黎明期からの経済史・経済学史を合体させた、“経済学の世界地図”のような本。漫画で読みやすいです。

『恋愛と贅沢と資本主義』ヴェルナー・ゾンバルト(講談社学術文庫)
ゾンバルトは20世紀初頭に活躍した、ドイツの経済学者。ぜいたくこそ資本主義発展の要因のひとつであり、ぜいたくの背景にあるのは恋愛であると言います。実は今の日本に一番必要なものが見えてきます(笑)。

『「原因と結果」の経済学』中室牧子・津川友介(ダイヤモンド社)
経済学がこだわる“因果関係”を学べます。

<おすすめDVD>

『キャピタリズム』
リーマンショックにより大不況となったアメリカ。マイケル・ムーア監督が新自由主義経済の弊害を浮き彫りにします。

構成=赤根千鶴子 撮影=徳永 彩