給与が高くて働きやすい会社はどこなのか? 上場企業の給与データと、社員・元社員のクチコミ評価を掛け合わせると、社員にとって本当にいい会社が見えてくる。

給与「以外」の面も徹底分析

上場企業は毎年、有価証券報告書で従業員の平均給与を公表している。そしてそれを元にした給与ランキングも存在する。

しかし、給与ランキングだけからはわからないこともある。それは、その会社の「社風」。社員にとって、その会社が給与以外の働きがいや働きやすさの面でどんな会社であるかということだ。

同じ「高給企業」でも、社員がハードに働いている会社もあれば、業務負担が比較的軽い会社もある。また、給与がそれほど良くない会社のなかにも、社員が給与の安さに不満を抱いている会社もあれば、社員が給与以外の面で満足している会社もあるだろう。

そこで今回プレジデント誌では、就職・転職のための企業リサーチサイトVorkersの協力により得た、社員や元社員の会社に対するクチコミ評価や、当該会社の平均残業時間・有給休暇消化率に関するデータを用いて、「働き方の社風別の給与ランキング」を試みた。

このランキングを見れば、その会社の給与が単に多いか、少ないかだけではなく、「ハードに働きたい人向きか、のんびり働きたい人向きか」「働きがいを最重視する人向きか、そうでない向きか」といったことがわかるはずだ。

▼データ出所・算出方法
社員の平均年収、従業員数は2016年3月決算時点の有価証券報告書データを使用(東京商工リサーチ提供)。クチコミ評価、月平均残業時間、有休消化率は、就職・転職のための企業リサーチサイトVorkersの2017年4月時点のデータを使用。上場企業のうち、データが利用可能な1763社についてデータを分析した(ランキングは、クチコミ件数10件以上の会社のみ掲載)。40歳推定年収は、平均年収と平均年齢の関係を回帰分析した結果から推定。「社員・元社員のクチコミ」は、Vorkersサイトに投稿されたクチコミを文意を変えない範囲で編集した。