公明党の「非常に不気味な動き」
7月2日投開票の東京都議会議員選挙において、都議会自民党と都民ファーストの会は各選挙区で死闘を繰り広げている。
「自民党が実施した調査で、議席数を大幅に減らすのではないかと考えられていた公明党ですが、全国の創価学会員の懸命な応援等により、勢いを盛り返しており現有議席を守れそう」
そう話すのは、全国紙の政治部記者だ。今回の都議選では国政選挙並みの体制で報道を実施するという。
「公明党の候補がいない地域で、公明党は非常に不気味な動きをしています」
こう嘆くのは、公明党の推薦を受けた都民ファーストの会の公認候補者だ。
「自分の立候補する地域で、電話で情勢調査を独自に実施したところ、公明党を支持する人たちの間で、きれいに票が自民党とファーストに半分ずつ分かれていました。公明党の支持層は、本部の命令があれば3日で投票行動を変えると聞いていますので、これからも油断なりません」
「国政では自民」「都政ではファースト」と「二股」をかける公明党だが、各選挙区内でも「二股疑惑」が起きていた。
組織票がない都民ファースト
世論調査では善戦しているファーストだが、そこには落とし穴も存在している。組織票がまったくないのだ。幹事長の音喜多駿氏は、自身の開催した決起大会で3割近くの申込者が当日ドタキャンした現状を嘆き、「組織がなく浮動層のみで闘う怖さを痛感した」とブログで述べている。民進党の支持組織である労働組合の幹部はこう語る。
「基本的には、民進・元民進の議員を応援していますが、選挙区に民進、元民進の議員がいない場合は、ファーストの新人候補の応援にも入っています。驚かされるのは、選挙の仕方についてまるで何も知らないこと。取りこぼしも多いのではないでしょうか」