2011年10月11日(火)

震災がなければ一生結婚しなかった 
3.11後の結婚事情:2000人調査の衝撃【1】

PRESIDENT 2011年9月12日号

著者
牛窪 恵 うしくぼ・めぐみ
マーケティングライター

牛窪 恵

1968年、東京都生まれ。大手出版社勤務ののち、フリーライターとして独立。2001年、マーケティング会社インフィニティを設立。定量的なリサーチとインタビュー取材を徹底的に行い、数々の流行キーワードを世に広める。『アラフォー独女あるある!図鑑』(扶桑社)など著書を多数執筆する一方で、雑誌やテレビでも活躍。10月末『大人が知らない「さとり世代」の消費とホンネ』(PHP研究所)が発売。12月5日『「バブル女」という日本の資産』(世界文化社)が発売に。財務省財政制度等審議会専門委員

執筆記事一覧

マーケティングライター 牛窪 恵=文 向井 渉、平地 勲=撮影 Getty Images=写真
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20代、30代独身女性の4割が震災後に結婚願望が高まり、3割以上が早婚願望が高まったと回答。理想の相手像にも異変あり。gooリサーチとの共同調査で見えてきた最新版・結婚の条件とは。

【調査概要】gooリサーチと共同でインターネットを通じて調査を行った。調査期間は7月1~2日。対象は20~40代の独身男女。性別、年代ごとの均等人数で2125人より回答を得た。

震災がなければ一生結婚しなかった

3月11日、ひとり暮らしのアパートで仕事中だったA子さん(39歳)は、激しい揺れに襲われた。

「築十数年の古いアパート。あまりの揺れに、家ごと潰されるかと思った」

その後も、計画停電や余震に悩まされ続けた。ある夜、余震で倒れそうなプリンターを寝ぼけ眼で押さえていると、彼(40歳)から携帯メールが届いた。

「大丈夫だった?」

暗闇にポッと光を放つ一通のメール。A子さんは、すがるように返信した。

「地震コワイよ~」

「なら、(僕の)うちに住んじゃえば?」

交際から1年半。互いに自由でマイペースな独身生活を謳歌し、結婚願望はなかった。だが彼が冗談まじりに言った「住んじゃえば?」が、不安だったA子さんの胸に響いた。4月、「同棲しようかな」と話をすると、母はこう言った。

「そんないい男性がいるなら、早く結婚しちゃいなさい」

放任主義で物わかりのよい母が、初めて「結婚しろ」と背中を押したのだった。

「それまでは、一人でも生きていけると思っていました。でも震災後、被災地で家族を捜し歩く人々の映像を見て、『親がいなくなったら、私どうなるんだろう』と急に不安になって。心の底で、いつも親を頼っていたことに気づいたんです」

そして5月、入籍した。震災がなければ一生結婚しなかったかもしれないとA子さんは言う。

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