2016年3月21日(月)

仕事はできるが鼻持ちならない部下をどう使うか

上司にぎゃふんと言わす全課題

PRESIDENT 2014年1月13日号

経営コンサルタント 井上智治 構成=久保田正志 撮影=永井浩
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本来、ビジネスマンは仕事ができることが第一です。自分の部下が仕事において有能であれば、少しくらいプライドが高くても、出身や経歴を鼻にかけるきらいがあっても、私はあまり気にしません。

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2割の上司が「自信過剰」部下に悩まされている

要は仕事で質の高いアウトプットを出してくれればいい。その際、やり方についてはそれぞれの人のスタイル、個性があってかまわないと思います。

とはいっても、同僚や取引先の人たちから「いやな奴だな」と思われるようでは、真に仕事ができるとはいえません。とくに顧客に対して鼻持ちならない態度をとるようでは、「できる・できない」以前に、仕事の妨げになって迷惑です。

さいわい私自身は、そこまでプライドが高くて扱いにくい部下を持った記憶はありません。というよりも、当社の仕事の要求水準が高すぎて、気づかないうちに、彼らの高い鼻をへし折っているのかもしれないのですが。

私が経営するコンサルティング会社には、外資系の有名コンサルティング会社出身であるとか、欧米の一流大学でMBAを取得したというような、錚々たる経歴の人がやってきます。当然ですが、みな強い自負心を持っています。

しかしそんな彼らも、当社で一緒に仕事をするうちに「これまで『自分はできる!』と思っていましたが、それは勘違いでした」と漏らすようになるのです。私は部下にコンサルタントとしてハイレベルな成果や精度を求めます。それに応えようとするうち、自然と謙虚になっていくのだと思います。

事業やプロジェクトを提案する場合、ビジネスとしての採算性はもちろんですが、事前に法律、契約、権利、税務などの視点から、多面的に実現性をチェックしておく必要があります。部下がアイデアを出してきたとき、きちんと煮詰まっていない部分や明らかな不備を指摘すると、「それは私の専門外なので……」と絶句してしまうことがままあります。それでは顧客に提案することはできません。

もちろん最終的には専門家の手を借りることになりますが、プランの段階では、コンサルタント自身が全方面に目配りをして、実現性の高いものに仕上げておかなければなりません。つまり俯瞰図的なプランを描くだけではなく、それをきちんと実行できる形に落としこむことが必要なのです。

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