大手を狙う「日東駒専生」増加

ホワイト企業志向――現在、就職活動を行う学生を一言で表すとこうなる。昨年、国会でも取り上げられたブラック企業問題。一般にブラック企業は給料に対して労働時間が長く、離職率が高い企業を指す。横浜国立大学で企業の採用活動を研究する服部泰宏准教授は、「今年の学生は特に、受ける会社がブラック企業かどうかを慎重に見極める傾向にある」という。

2015年の就職人気ランキングを見てみよう。近年人気の高い航空業界、総合商社、銀行に加え、今年の大きな特徴は食品・輸送用機器・精密機器・機械といったメーカーが躍進。一方、昨年まで順位を伸ばしていた旅行、レジャー、ホテル、ブライダルなどのサービス業やテレビ局各社は軒並み順位を落としている。

学情が就職活動を開始する学生に聞いた就職活動開始前意識調査(15年1月版)では、志望理由に「全国的に知名度のある大手企業」を挙げたのが44.1%(前年比+6.1%)。

「定年まで勤めたい」という回答も47.9%(前年比+3.7%)と、学生のホワイト企業志向の高まりがうかがえる。

学生のこうした傾向に大きな影響を与えているのが、大手企業約1300社が加盟する経団連の採用活動時期の繰り下げだ。学情が運営する「あさがくナビ」の乾真一朗氏は「就活時期の繰り下げが就職活動の短縮につながり、学生の選択肢が減った」と指摘する。