退職金運用の強い味方
機関投資家の経験を個人の資産運用に

本格的な資産運用にはやはりプロの知見が重要です(八塩)
お客様の将来を見据えて常に最善の提案をします(太田)

【八塩】ラップ型運用を活用した商品を提供するうえで、御社の強みはどこにあるとお考えですか。

【太田】一つは機関投資家マーケットで培った高度な運用のノウハウです。ファンドラップのように長期で安定した運用が求められる商品には、精緻なリスクコントロールの能力が求められます。その点で、当社は国や企業の年金運用を引き受けてきた実績があります。その規模も国内最大級。厳格なリスク管理が求められる年金運用で磨いた経験を、退職金運用や個人の資産運用に取り入れられる──それは、安定した運用を求めるお客様にとって確かなメリットになると考えています。

【八塩】預貯金の金利低下などによって個人による運用が難しさを増す中、プロの知見を生かせるのは頼もしい限りです。具体的にはどのような運用が行われているのでしょうか。

【太田】分散投資によるリスクコントロールを徹底しています。市場の上昇局面ではその動きに追随して一定のリターンを狙い、逆に調整局面ならできる限り下ブレを抑え、資産全体の安定と収益確保に努めています。例えばファンドラップは、国内外の株式や債券はもちろん、ヘッジファンドなど個人での投資が難しい資産も幅広く取り入れ、全体のブレ幅の抑制を図っています。こうした資産の分散に加えて、投資手法や運用先も柔軟に使い分け、さらに運用の精度を高めています。

手数料減や保険の付加で
長期保有をサポート

【八塩】運用期間が長期にわたれば、結婚や出産、マイホームの購入や思いがけない病気などで人生設計も変わってきます。そうした人生の変化には、どのように対応するのでしょうか。

【太田】私たちはラップセレクションも、お客様の人生設計を実現するためのツールの一つと位置づけています。例えば若いうちは小口のコアラップで積み立て、余裕資金が貯まればファンドラップへ移行する──豊富なラインアップを生かせばそんな提案も考えられます。資産の中核部分はファンドラップで守りつつ、余裕資金でより積極的な投資を行う方もいらっしゃいます。

【八塩】ラップ口座は人気の高まりから、今各社が最も力を入れていると思いますが、三井住友信託銀行のラップ口座はどんな特徴があり、どのような顧客に支持されているのでしょうか?

【太田】ラップ口座(三井住友信託ファンドラップ、三井住友信託SMA)では、3年目以降は当社がいただく投資顧問報酬を3割ディスカウントする仕組みを導入し、お客様が長期保有しやすい環境を整えています。また、ラップ口座の契約者の中心である40代以降は、ご自身の病気やご家族の介護など将来の不安を抱える世代であることに着目。資産運用の安心に加えて健康面・生活面での安心も提供すべく、ラップ口座にがん保険や介護保険を付加する『人生安心パッケージ』を考案しました。これは、保険料は当社で負担し、お客様は追加の負担なく保障を手に入れられるというラップ口座では国内初の試みで、好評を博しています。このほか、契約者向けセミナーを定期的に開催したり、市場のトピックスや投資理論の解説などをまとめた月刊『ファンドラップ通信』をお届けするなど、情報提供にも力を入れています。

【八塩】運用とサービス、その両面から顧客を支えているということですね。最後に信託銀行に相談される方は、運用面以外でもサポートを期待されていると思います。その点も踏まえて、ラップセレクションにかける思いをお聞かせください。

【太田】ラップセレクションは一時的な収益の追求ではなく、10年、20年にわたり、お客様の資産の中核部分を守ることを想定した商品です。そこにはお客様の人生に寄り添うことを目指す信託銀行の姿勢が色濃く反映されています。信託業務は資産運用にとどまらず、相続準備や住宅ローンなどを通じてお客様のライフイベントに立ち会うのが仕事です。だからこそ、お客様の将来を見据えて、常に最善の提案ができなければいけません。そのために時間をかけて人材教育を行い、ラップ口座だけでなく投資信託や保険なども網羅したコンサルティング力を養ってきました。今後とも研鑽を通じて信託銀行の使命をまっとうし、真にお客様本位のサービスを追求していきます。

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