世界で一番読まれているこのビジネス書には、成功者たちの数々の知恵と言葉が詰まっている。その意味と仕事に役立つ実践法とは――。

3.人の嫌がることを実行できる勇気はあるか

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7つの習慣とは?

仕事を進めていくうえで、事業の優先順位をどう決めていくかは非常に重要だ。コヴィー博士は「第三の習慣」でそのことに触れている。

僕が社内でよく使っているのが「君たちは、鳥の目と虫の目を持って課題に対処せよ」という表現だ。

ある日、会議があり、現在力を入れているフィリピン市場の開拓戦略が取り上げられた。社長である僕は、その国だけでなく、日本およびアジア全体を把握しなければならない。いわば、鳥が大空から見た鳥瞰図的な視野が求められる。一方、フィリピンの駐在員は、そこでの販売、生産だけでなく人事にまで心を配る必要がある。これが虫の目。加えて、ベンチャーを取り巻く環境は刻々と変わるから、時流をとらえる魚の目も必要だ。

この3つの見方ができるようになると、自分がどこにいて、何が重点事項なのかはっきりする。

ボウリングに例えると、重点事項はヘッドピンに似ている。僕たちベンチャーは常にトラブルまみれだが、ヘッドピンを倒すことで、一挙に解決してしまうことがある。逆にそれに失敗すると何本かレーン上に残ってしまい、それを倒すのに神経を使わなければならなくなる。まさに、些末な仕事に忙殺されている姿だ。

とかく僕たちは、緊急かどうかで判断していることが少なくない。あるいは、自分の好き嫌いで決めてしまうことすらある。コヴィー博士は、E・M・グレーが著した『成功者の共通点』から成功者たちは成功していない人たちの嫌がることを実行に移す習慣を身につけているという一節を引用している。

成功者たちの共通点は、成功していない人たちの嫌がることを実行に移す習慣を身につけているということである。

実は、この習慣化こそが成功の決め手なのだ。よい言葉に出合ったら、それに感動するだけで終わらず、実行してみる。さらに、それを継続して、自分の習慣にできれば、それが自身の最高の財産となる。