2014年3月13日(木)

孫 正義が男泣き……恩人・笠井和彦への弔辞

PRESIDENT 2014年3月3日号

プレジデント編集部=構成 ソフトバンク=写真提供 遠藤素子=撮影(橋本氏、後藤氏)
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2013年11月、ホテルオークラで執り行われた「お別れの会」には約2500人が参列した。故人はソフトバンク元取締役の笠井和彦。最初に弔辞を読んだのは孫正義だった。孫は約16分間、ときおり涙で声を詰まらせながら、遺影に語りかけた。我々にとって「仕事」とは何なのか。笠井の生き様は、それを問いかけてくる。

笠井さん、さみしいです。本当にさみしいです。私の隣に座っておられる奥様の気持ちを思うと胸が苦しいです。

笠井さんが亡くなる、ほんの少し前、会社に出てこられて、笠井さんが、「うちの会社、まだまだいきますから。世界に向かって大きく羽ばたいていきますから」って。そうやってお客様におっしゃっておられたの、本当に昨日のようです。

この4年間、笠井さんが闘病生活を続けられて、「まあ僕のはがんじゃないですから、これはがんもどきです。カルチノイドという、何かわけのわかんない名前ですけど、大丈夫ですから心配しないでください」というふうにおっしゃっておられました。そんな笠井さんも、僕に対する気遣いかと思いますけども、平気だと言っておられて。ただ、笠井さんの顔が、だんだんとお腹にたまった腹水の影響で腫れてくる。もう笠井さんの顔を見るのがつらくて。そんな中でも笠井さんが、「もう大丈夫ですから」って言ってくれましたね。本当につらいです。

今でも僕の心の中で、笠井さんがずっとずっと元気に励ましてくれて、「いきましょうよ」「もっともっといきましょう」と言ってくださっているのを、胸の中で感じております。

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