2013年12月3日(火)

10年後も食える仕事、クビになる仕事

PRESIDENT 2012年1月16日号

著者
鎌田 正文 
ビジネスリサーチ・ジャパン代表

1995年、ビジネスリサーチ・ジャパン設立。金融・流通・メーカーなどの各分野から経済全般まで、幅広く取材、執筆。『2012年版 図解 これから伸びる企業が面白いほどわかる本』など、業界研究の著作多数。

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ビジネスリサーチ・ジャパン 鎌田正文=文・評価
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あなたの会社はいつまで生き残れるか。今回、有力14業界について、「安定性」「危機克服力」など5つの項目を独自予測。総合力を5つ星で評価した。総合評価トップは「医薬品・化粧品」、ワーストは……。

給料が上がるのは「食品・飲料」だけ

波乱含みが予想される今後の世界経済。将来も安心して働ける企業はどこか。

各業界を代表する主要270余社について、池田陽介氏(池田総合会計事務所長)を中心とする専門家のアドバイスを得て、10年後の業界動向を探った。2006年度以降の財務諸表の推移などから経営の安定性、危機克服力といった各項目を推測し、ポイント化。危機時における企業体力を測定する観点から、特にリーマンショックがあった08年度、超円高の影響を受けている11年度中間決算を重視した。

企業の持続的成長に欠かせない「安定性」「危機克服力」の両項目で、高いポイントが出たのは医薬品・化粧品。食品・水産、化学・繊維も高評価だった。

企業買収や生産設備増強への投資姿勢、グループ従業員の増減などからは「リストラ余力」を算出。このポイントが高いほど、成長期待度が高く、赤字に転落したとしてもコスト削減の余力を蓄えていることを示す。精密機器・医療機器・工作機械、電子部品・自動車部品のポイントが高く出ている。

製造業などについては、生産設備の国内残存率やグループにおける親会社の役割度合いなどから「海外進出余力」を算出。意外にも、造船重機・建機・プラント、電機・半導体のポイントが高い。グローバル化の推進は、企業の持続的成長に不可欠であるだけに、注目したい点だ。

「給与上昇期待度」は06年度以降の実績をもとに算出。食品・飲料のみが「上昇する」という厳しい結果となった。

今後10年間で成長をとげる企業の条件は何か。『生き残る会社の先読み戦略』などの著書もある税理士・経営コンサルタントの長谷部光重氏は指摘する。

「フィルム事業を縮小する富士フイルムHDや炭素繊維の東レは、技術力を積み重ねてきたことで業態変革に成功したのです。価格競争という土俵からは距離を置いたところで、世界標準を超える品質保証商品やサービスを提供しようと準備に準備を重ね、磨きをかけている企業が有望株。規模の大小ではありません」

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