2013年11月28日(木)

成功する脳習慣とは何か【1】 -対談:孫 正義×茂木健一郎

PRESIDENT 2011年3月7日号

三浦愛美=取材・構成 鷹野晃、小倉和徳=撮影 時事通信フォト=写真
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2010年のベスト経営者に選ばれた孫正義。脳科学者・茂木健一郎との対談は、知の格闘技というにふさわしく、熱を帯び、激しく個性がぶつかった。「ビジョンが現実になる」天才たちの驚くべき発想法が明らかに!
ソフトバンク代表取締役社長 
孫正義氏

【茂木】孫さんとお会いするのは今日が初めてですが、ユーストリームなどで拝見する記者会見や講演の強烈なパワーとはまた違い、とても柔らかな印象ですね。1人の人間の中で2つの異なる性質が同居しているイメージです。

【孫】そうですか(笑)。ソフトバンクは、外から見ると僕がワンマンで相当にやっているように思われがちですけど、実態は意外と合議制なんですよ。僕の提案でも、きちんと納得できる反対意見なら歓迎ですから、若い連中もいいたい放題ワーワーやっています。CMの企画会議なども含めてすべて。

【茂木】白戸家ですね!

【孫】そう、あれは最初にクリエーターが10通りほどの絵コンテを用意して、私たちの前で1枚ずつ説明していくんです。その際、説明していいのは「これがCMになったら、どうなるか」ということだけ。「どうしてこうしたのか」という説明は事前に一切してはいけないんです。聞き手のコメントも一切禁止。プレゼンが終わったら、多数決で票をとっていきますが、僕は手をあげないんです。

【茂木】孫さんは手をあげない?

【孫】そう。僕にあるのは拒否権だけ。

【茂木】覆すことはできるんですね(笑)。

【孫】そう。でも拒否権を発動するのは1年に1、2回くらいですよ。多数決をひっくり返すときは、さすがに理由はいいます。あと細かい修正については口出ししますね。「ここを変えて」とか。でも大筋の案の選択は多数決に従いますよ。

そもそもCMを見ている皆さんに向かって「どうしてこのCMにしたのか」なんて説明はできませんから。僕1人「いい!」と思っても、視聴者がそう思わなければ独りよがりにすぎません。

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