2013年11月18日(月)

定年後の「ビンボー家計簿」分析&改善法

PRESIDENT 2012年11月12日号

ファイナンシャル・プランナー、生活設計塾クルー取締役 浅田里花 構成=有山典子
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65歳で最低2000万円なければ夫婦でピンチ! 定年後の収入は大幅ダウン間違いなし。手遅れにならない対策を準備しておこう。

60歳で定年退職した後は年金でのんびり暮らしたい――そんな夢が叶わないことは、もう誰もが気づいているだろう。

年金の支給開始はすでに65歳に引き上げられている。今、60歳を迎えた人なら厚生年金から年金の一部(報酬比例部分)を受け取れるが、その支給開始年齢も段階的に引き上げられている最中だ。男性は1961年4月2日以降生まれ、女性は66年4月2日以降生まれだと、65歳になるまで年金はゼロになる。

その報酬比例部分は、多い人でも月に十数万円程度。これだけで暮らすのはまず無理で、定年退職後も働いて収入を得るのはすでに当たり前になっている。最近、定年退職を迎えた世代の生活は、現役世代にとってモデルケースといえるかもしれない。

定年退職後も年金をもらえるまで働くのは大前提。その覚悟さえ決めておけば、たとえ年金の支給開始年齢がさらに引き上げられたとしても対応できる。逆に、ここで再就職に失敗すると、老後の暮らしは非常に厳しいものになってしまう。

こうした状況のもとでは、退職後の家計は「定年退職から年金満額受給まで」と「年金生活に入った後」の2段階に分けてプランするのがよさそうだ。

定年退職から年金の満額受給が始まるまでの生活は、働いて収入を得る点で現役時代の延長に近い。ただ最大の問題は、再就職後の収入が現役時代より大幅にダウンすることだ。50代の家計は収入も支出も人生で最も膨らんでいる場合が多い。ここで収入ダウンに対応できずに退職金を取り崩し始めると、年金生活に入ってからの老後資金が足りなくなる。

定年後の収入ダウンを念頭に置き、50代のうちから生活を引き締めておくことが大切だ。50代で教育費が一段落すると、安心してムダ遣いに走る人も多い。だが、実はこのタイミングが肝心。ここで気を緩めず、それまで使っていた教育費の分をそのまま老後資金の積み立てに回す。こうすれば老後資金が増やせるうえに、家計も引き締まった状態を保てるから一石二鳥。これで60歳からの生活へソフトランディングを目指そう。

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