東京タワーや夜景も見慣れてしまえば…

「よく言われることですが、タワマンは部屋にたどり着くまで時間がかかるのが面倒。忘れ物に気づいた時やトイレに行きたい時は、エレベーターを待つ時間が地獄でした。

高層階は空が近いので部屋から外を見ると晴れていたのに、地上に降りたら雨が降っていた……ということもよくあり、傘を取りに戻るのもしんどかった。窓から見える東京タワーや夜景も見慣れてしまえば感動も何もなかったですね」

そんな福田さんが「日本一家賃が高い」とも言われる都内の低層マンションへ引っ越しを決めたのは、2019年のこと。

月300万円の「日本一家賃が高い」低層マンションへ

「使わないお金を持ち続けていても仕方がないなと。固定費を上げることで資産が減っていくプレッシャーをかけて、新しいことに挑戦するためのモチベーションになれば思ったのが、引越しの一番の理由です。僕が選んだ渋谷区の低層マンションは、『日本一家賃が高い』とも言われている場所でした」

“固定費を上げたい”というにわかには考えられない理由で、タワマンより高い家賃の低層マンションへ引っ越した福田さん。とはいえ、ここでもしっかり値引き交渉を行ったという。

「19年の秋頃から住み始めた低層マンションの家賃は330万円。実際には、この正規料金から若干値引きしてもらいましたが、さらに保証料も月10万円程度加算され、毎月300万ちょっと支払っていました。部屋の広さは260平米で、床は大理石。バルコニースペースだけでも、ちょっとしたパーティーができるくらい十分な広さがありました」

セキュリティは万全。部屋が広くなったことで交流も増えた

1人で住むには広すぎる豪邸だが、受付には24時間コンシェルジュが常駐し、セキュリティ対策はバッチリ。その心強さから、うっかり部屋の鍵をかけ忘れて外出してしまうことも珍しくなかったという。

「部屋が広くなったことで、いろいろな人に遊びに来てもらえました。SNSで声を掛けて知らない人を何十人も自宅に招いたこともあれば、トップ女優やアーティストなどの著名人が来たこともあります。

結果的に家賃をちょっと上げたくらいではそこまでモチベーションに影響がなかったのですが、引っ越した意味は十分にあったと思います」

とはいえ低階マンションは世帯数が限られているため、派手な行動をすると悪目立ちしてしまうという面も。