年明けからスタートする新NISA。「つみたて投資枠」と「成長投資枠」をどう組み合わせればいいか。Money&You代表取締役でマネーコンサルタントの頼藤太希さんは「4つの戦略の中から自分にあったプランを選べば新NISAのメリットを最大限活用できる」という――。

まずは、新NISAの改正内容をさらっと確認

NISAは2024年からアップグレードされます。図表1は新NISAと旧NISAを比較したものです。大きく変わる点を赤字にしています。

【図表】新NISAと旧NISAの比較表
作成=Money&You

大きく変わる点は次の6つです。

① NISA制度の恒久化(いつでも新規の投資ができるようになった)
② 非課税期間が無制限(一生涯、運用益に税金がかからない)
③ 年間の非課税投資額枠が大幅拡大(一般NISA年120万円→成長投資枠年240万円、つみたてNISA年40万円→つみたて投資枠年120万円)
④ つみたて投資枠と成長投資枠を併用できる(合わせて年間360万円投資可能)
⑤ 1人あたり生涯投資枠1800万円が設定(つみたて投資枠のみで1800万円投資可能、成長投資枠のみは1200万円が上限)
⑥ 売却枠の再利用が可能(売却した翌年に非課税枠が復活。復活する金額は投資元本ベース)

新NISAで投資できる商品とは

投資商品については、つみたて投資枠はつみたてNISAと同じく、国が定めた条件をクリアした投資信託・ETFであり、本稿執筆時点で約270本あります。

成長投資枠は、一般NISAを基本的に踏襲しますが、「株式の整理銘柄・監理銘柄」「信託期間20年未満の投資信託」「高レバレッジ型の投資信託」「毎月分配型の投資信託」が除外されます。投資信託協会のリストによれば、本稿執筆時点で投資信託は約1800本程度となっています。いずれも長期の資産形成に向かない商品なので除外されました。