都内の有力中高一貫校が相次いで高校募集を停止している。中学受験塾代表の矢野耕平氏は「高校募集を停止する豊島岡女子の場合、今年の東大合格者は全員が中学入学組だったという。中学入学組より高校入学組の学力が劣ることが多いことがその理由だろう。完全中高一貫化の流れは、さらに続きそうだ」という――。
豊島岡女子、東邦大学付属東邦は廃止、そして渋幕も……
東京都内の有力中高一貫校が相次いで高校募集を停止している。本郷高校(豊島区)は2020年度入学、豊島岡女子学園(同)は2021年度入学を最後に高校募集が停止される。
この動きは千葉県の私学にも及んでおり、東邦大学付属東邦が2017年度より高校募集を停止したほか、渋谷教育学園幕張も今年6月に同校ウェブページ上で「将来の中高一貫化を見据えた」ものとして、中高のシャツ・ブラウスの統一を発表している。
こうした傾向に逆らっている学校もあることから、12月19日にはプレジデントオンラインに「東大最強の開成が『高校入試』を廃止しないワケ」という記事を書いた。
今回は「中高一貫校の高校募集停止」という傾向が、私学だけではなく都立校でも起きていることをまずは考察したい。