在宅ワークは学びのチャンス。同時に副業の好機!
コロナ禍で、オンラインでの講座やイベントが爆発的に増えている。急成長するオンラインセミナー=ウェビナーについてプラットフォーマーに取材した。
「緊急事態宣言直後、データサイエンスの講座の受講者が6倍以上増えたのが印象的でした」と話すのは日本版MOOC(大規模公開オンライン講座)のプラットフォーム、gaccoを運営するドコモgaccoの佐々木基弘社長。MOOCは2012年頃にアメリカで始まったサービス。有名大学の講義がほぼ無料で受講でき、修了証も受け取れることから全世界で億単位の登録者がいる。欧米では転職や進学でMOOCの学習歴が評価対象になるケースも増えているが、日本の転職市場や企業でこうした修了証の評価はまだ低い。gaccoのエンドユーザーは77万人以上で、通勤時間に学ぶ人や、自己投資にコストがかけられない育休中の女性などが多いそう。
「いずれジョブ型の働き方が主流になり、高齢化で70代まで働くのが当たり前になると、働くと学ぶがクロスオーバーする世界がやってきます。今学ぶかどうかで10年後の差は歴然だと思います」(佐々木さん)
ライブで飽きずに続く。オンラインでも学校らしさを
独学が苦手なら「生講義」という手もある。有名講師による「生放送」で、20年4月の登録者数を19年同月比4倍に伸ばしたSchooは、講師と受講者がその場でやりとりをしながら学べるサービスだ。
「在宅ワークなどで生まれた余暇時間をスキルアップに費やしたい、でも独学は続かないという方にご支持いただいています」と、Schoo広報担当の永瀬もなみさん。人気講座はやはり、IT関係や在宅ワークに必要なスキル、著者が解説するビジネス書指南、老後資金についてなど、キャリアや経済不況などに対応した内容。受講生同士のコミュニティーも好評だそうだ。
スキルシェアサービスで学びが市場に直結
オンライン講座には学ぶだけではなく、教えるという利用法もある。ストアカはもともと対面講座のマッチングプラットフォームだったが、緊急事態宣言以後オンライン化し、20年3月からの受講者数は10倍に拡大した。なかには受講者数1万人規模の人気講座もあり、ニーズが多いのはビジネススキルだ。
「個人の講師で書籍出版や法人向け研修ビジネスにつながる例もあります」と、広報担当・十河貴行さん。手持ちのスキルで個人事業のスタートアップを支援してくれる手軽なサービスとして利用価値が高い。
「オンライン化で受講生も講師も地方に広がりを見せています。教えることで、オンライン起業で地方創生に貢献する新しい流れに期待しています」(十河さん)
ネット環境とやる気さえあれば、学ぶ・教える双方に講座の数だけチャンスがある。気になるコンテンツを見つけたらまずはクリック。それだけで未知の可能性が開けるのだ。
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