『プレジデントウーマン』創刊5周年を記念してコラボバッグ企画がスタートしたのは、すでに誌面でご報告したとおり。今回はその経緯とコラボブランドについて詳しくご紹介。きっかけからプロセス、そして理想のバッグの完成まで、すべてにこだわった企画がいよいよカタチになります!
プレジデントウーマン創刊5周年記念「コラボバッグ企画」

バッグは働く女性にとって名刺のようなもの

信頼感、清潔感、そして仕事ができる雰囲気——。キャリア女性にとって見た目が仕事の成果に直結することはみなさんもすでに知るところだが、デザインと実用性のどちらも妥協ができないバッグ選びは、PW読者の長年の悩みでもあった。

その証拠に、昨年末PWサロンメンバー500人に対し実施したアンケートでは、かなりの数の“バッグ迷子”的存在が発覚! 中でもいちばん多く寄せられた悩みは「必要なものを入れるとかなり重くなる」(営業職・39歳)という重量問題。かわいいからといって書類やパソコンなどが入らないバッグは問題外だけれど、かといって「機能を優先させると、まるで男性用の仕事鞄のようなデザインを選ばなくてはいけない」(SE・45歳)という意見も多く、働く女性にとってバッグ問題は意外と深刻なことが判明した。

「お仕事バッグ」に関する悩みは?(複数回答)

また「PCを持ち歩く人、たまに持ち歩く人」を合わせると全体の70%を超えることから、バッグ自体が軽量であることが求められるが、一方できちんとしたスーツ姿にはやはりレザー素材であることがベスト。そうなると、選べるバッグはかなり限られてくるということになる。「仕事用と思ってあきらめている」(秘書・33歳)、「容量があるバッグはデザイン的に惹かれるものが少ない」(IT関連・42歳)という声も多かったことから、「なければつくってしまおう!」と今回のコラボ企画が立ち上がった。

PCを持ち歩くことはありますか?
「お仕事バッグ」を選ぶときに重視するポイントは?

さらに本音を聞いてみると、お仕事バッグには“コスパ”も重要。お金に堅実なPW読者なだけに、「5万円以内だったら嬉しい!」といいながらも「でもそんなワガママを叶えてくれるバッグはないとあきらめています(笑)」(営業職・45歳)と、すべての条件をクリアするようなものにはめぐり合えないと割り切っている人がほとんどだ。

「上質なものだけ欲しい」キャリア女性の理想形バッグとは?

しかしながら、先に挙げたように働く女性にとってバッグとは、真っ先に目に入り、通勤服の主役といっても過言ではないほど重要なアイテム。なにも語らずとも持ち手の人のことを伝えてしまう名刺のような存在なのだ。センスのないデザインや、機能だけによりすぎたバッグによって、実際どんなに仕事ができたとしても見た目の印象でイメージダウンしてしまっては、あまりにもったいない。とくにキャリアにとってはこれみよがしにならないリッチ感や品格なども重要だ。

そこで、PWがバッグのコラボ相手として希望したのは以下の5つの条件を実現してくれるブランド。

1 上質なバッグにこだわっている
2 サステナブルなものづくりをしている
3 容量、重量の悩みを解消してくれる
4 「かゆいところに手が届く」機能性に気を配っている
5 デザインを妥協しない

メモリアルな企画としてPW編集部としても妥協はしたくない……といいつつも、現実的にここまで理想を形にしてくれるブランドがあるものだろうか……。ファッションエディターを含め、最高のバッグをお願いできるブランドについて熟考した。

そこで真っ先に名前が挙がったのが日本発のバッグブランド“トフ&ロードストーン”。ミニマルかつ洗練されたデザインと上質な素材感で働く女性にとくに人気があり、有名セレクトショップでは必ずといっていいほど並んでいるので、すでに知っている人も多いだろう。通称“トフ”と呼ばれ、ファッション業界をはじめとし、働く女性に絶大な支持を受けるブランドだ。PW編集部は、早速ブランドとの交渉を試みた。

働く女性に人気のブランド、“トフ&ロードストーン”とは?

ミシンで縫う工程

トフ&ロードストーンがコラボ先として挙がったのには、いくつかの理由がある。まず、“トフ”がモノづくりに対してとても誠実なブランドだということ。デザインから裁断、縫製、検品まですべての工程を日本国内で行い、細やかなものづくりを実現している。さらには上質な素材を使用し、技術の高い職人がつくるそのバッグは、持つ人の格をぐっと高めてくれるのだ。

次に、使い手である私たち女性を第一に考えてくれているということ。ファッションアパレル出身のデザイナー坂井一成氏によって立ち上げられ、今年で15周年を迎えた“トフ”だが、持つ人の立場に立ったものづくりには当時から少しのブレも見られない。着こなしに寄り添うデザインやかゆいところに手が届くポケットなどのディテールに加え、平均価格がどれも5万円ほどかそれ以下というのが企業努力によって実現しているのも嬉しい。まさに“レディーファースト”なバッグだ。

そしてブランドのアイコンでもある真鍮の金具は水道の蛇口などのリサイクルで、手作業で一からオリジナルの型で作成しているという徹底ぶり。さらには坂井氏が築く思いやりの深いパートナーシップにより、働く人の環境や工程にも配慮した現場が自然と出来上がっている。サステナブル意識の高さも先進的かつ魅力的だ。

そこで「本当にいいものを皆さんに届けたい」とPWのための完全オリジナルのバッグ製作をお願いしたところ、快く承諾をいただき、今回「理想のお仕事バッグ」を作成するコラボ相手として“トフ&ロードストーン”が決定した(トフ&ロードストーンについてさらに詳しく知りたい方は、ブランドの歩みやストーリーが分かるHPへ)。

アイコンでもある真鍮の金具

アンケートの結果からもわかるように、PW世代はたくさんの荷物を収めることに必至で、デザインや軽量化をあきらめている人が多かった。けれど、バッグは働く女性にとって名刺代わりにもなるような大切な存在。パッと見た瞬間あなたの品格が相手に自然と伝わるようなデザインで、なおかつ使っていて心地のいいものでなければ意味がないのだ。

管理職であればなおさら、センスのいい「理想のお仕事バッグ」が必要不可欠。いよいよ次号、2020秋号(9/28発売予定)では完成品を披露……の前に、完成までのプロセスや発売開始日のお知らせはPWオンラインを要チェック!