テレワーク時代に必要なスマホスキル
新型コロナウイルスの影響で、国内で緊急事態宣言が出されてから早1カ月が経ちましたが、そろそろリモートワークに疲れてきた人や、業務上の様々な問題が出てきている頃ではないでしょうか?
リモートワークはこれまで、一部の大手企業やIT企業を中心に、オルタナティブ(選択的)な勤務手段として採り入れられてきました。今回は有事における対応として、政府から喫緊の導入が求められ、企業側のインフラやルールが未整備だったり、個人のリテラシーが追いついてなかったりと、様々な側面で混乱が見られました。
こんなときに、最も身近なコンピューターデバイスであるスマホを使った対応方法を知っておくことは、非常時の代替手段としても有効な策であると言えるでしょう。
前回はスマホ(iPhone)上のカレンダーアプリを活用することで、自分自身や関係者とのスケジュール調整をスムーズに行う方法を紹介しましたが、今回はより作業レベルに踏み込んで、スマホアプリのGoTasksを使った、絶対に漏らさないタスク管理の方法を紹介したいと思います。
1.スマホでタスク管理するには、GoTasksがおすすめ
パソコンでは、メールとの連動性の良さから、タスク管理ツールとしてGoogleのToDoリストを使っています。しかし、なぜかスマホ版のToDoアプリはどうも使い勝手が良くありません。反応速度が若干モサっとしているのと、タスクの行間が広くて表示件数が少なくなってしまうのが、私はどうも気になってしまいます。
そこでスマホでは「GoTasks」という無料アプリを使ってタスク管理をすることをお勧めします。このアプリはパソコンのGoogleのToDoリストと同期できるので大変便利です。
利用するにはiPhoneのApp StoreからGoTasksを検索してスマホにインストールします。その後、アカウント画面から自分のGoogleアカウントを入力すると、パソコンのToDoリストと同期されます。
2.タスクは、自分のタスクか、他人のタスクかで分類する
タスク自体の管理方法は、パソコンもスマホも基本的には同じです。
「1.タスク(自)」と「2.タスク(他)」と命名した2つのリストを作成し、すべてのタスクをこれだけで管理します。
「1.タスク(自)」は自分がボールを持っているタスク、つまり自分の意思と責任で実行するタスクを管理します。通常タスクは、件名の冒頭に「0420 ***」のように期限日を記載して時系列で管理します。
もし期限日に到達するまでにマイルストン(中間目標)が複数ある場合には、「0420 0501 0510 ***」のように複数の期日を記載してタスク管理します。
仮に完了まで足が長く、かつ継続的に実施する必要があるタスクの場合には、「0420‐0520 ***」のように、「着手日」と「期限日」の両方を記載しておき、着手日を基準に時系列順で並べるといいでしょう。
「2.タスク(他)」は誰かに依頼して他人がボールを持っているタスクを管理します。件名には「1.タスク(自)」と同様のルールで、期限日や着手日を記載して管理します。
また、誰かに質問メールを送ってその回答待ちの時なども、「2.タスク(他)」で管理するようにします。
3.メールをタスクとして管理すれば、漏れや遅れが防げる
なお、送受信したメールを直接ToDoリストに入れてタスク化する場合には、パソコン上での操作が必要になります。操作方法は、パソコンのGメール上で対象メールを選択し、Shift+Tを押すと、その時開いているToDoリストに瞬時にタスク登録されます。【図表1】
このように、タスクは基本的にメールを使ってやりとりすることで、依頼者と被依頼者の双方でタスク管理が行えるようになり、漏れや遅れを防ぐことにつながります。
なお、タスクを依頼する際には、メールのCcに自分のアドレスをいれておくことで、送信後速やかにToDoリストに登録できるようになるのでお勧めです。
また、自分がやるべきタスクを自分宛にメールで送っておき、その際、上司や関係者をCcに入れておくことで、報告作業を減らすという応用技もあります。まわりの助言を必要とする新人社員などに有効な方法でしょう。
パソコンでToDoリストに登録した後は、同期されているスマホのGoTasks上でタスクを参照・管理することができます【図表2】。ちょっとした待ち時間などのスキマ時間を使って、スマホ上でタスクの優先順位を入れ替えたり、メールで済むタスクを瞬時に終わらせるなど、スムーズなタスク進捗に役立ってくれることでしょう。