ふとした瞬間に気になる肌トラブルや、なんだか肌の老化が加速していると思ったことはありませんか。それは、毎日行っているそのスキンケア方法のせいかも。4回目の今回も、間違えがちな美容法3つを、皮膚科専門医が教えます。
かみそりで顔を剃るとベージュに分離カメラ目線の頭の上のタオルを持つ若い女性
※写真はイメージです(写真=iStock.com/LightFieldStudios)

間違い美容法5「顔そりはお風呂の中で、顔をお湯で濡らしてから行います」

男性のヒゲは顔を濡らしてそっても大丈夫ですが、女性の産毛の場合、顔を濡らした状態でそると深ぞりになり、皮膚の角層までとり除いてしまうことに……。顔そりのあと、シェーバーの刃にカスのようなものが付いていたら、角層がとれているということ。角層がとれると、肌のバリア機能まで失われてしまいます。

顔の産毛をそるのは、2週間に一度くらいの頻度にしましょう。また、そるときは肌を濡らさず、顔専用の電動シェーバーをフワッと浮かせるようにあて、毛の流れにそって動かすのがおすすめ。そのあと、いつも使っているクリームだけをたっぷり塗ってお手入れをすれば大丈夫です。顔専用のカミソリを使って顔そりをする人も多いと思いますが、電動シェーバーのほうが角層が傷つきにくいでしょう。また、機種にもよりますが、電動シェーバーを使う場合は、顔にクリームなどを塗る必要はなく、完全に素肌の状態で顔そりを行ってください。

間違い美容法6「ローラー美顔器で往復マッサージして、肌をリフトアップ」

顔をたるませ、輪郭をくずす原因は「①皮膚のたるみ、②脂肪の減少・萎縮・移動、③顔面じん帯の劣化、④骨の萎縮、⑤筋肉の持続的な拘縮」の5つ。なかでも、たるみに大きくかかわるのが「顔面じん帯の劣化」と「皮膚のたるみ」です。

ローラー美顔器は皮膚をつまんで引き上げるため、じん帯に強い刺激を与えるもの。間違った使い方をすると、じん帯の劣化を加速させてしまいます。そもそも、皮膚に物理的な刺激を加えたところで、リフトアップはしないのです。

ローラー美顔器は、顔のむくみを解消する目的で週1回ほど使うのはOKですが、リフトアップしようと毎日がんばって使うと逆効果に。また、必ず下から上など一定方向に動かし、力を入れずに使うことがポイントです。

間違い美容法7「敏感なまぶたに塗るアイクリームは、たっぷりしっかり擦り込みます」

保湿のために、美容液やアイクリームをたっぷり厚く塗ることは問題ありません。量が少ないと、どうしても乾燥してしまいます。ただ、すり込んだり、たたき込んだりすると、肌を痛めることになります。やさしく肌にのせるように塗りましょう。