働き方改革のジレンマから抜け出すには
昨今の「働き方改革」の動きによって、残業や休日出勤が減っています。有休の取得も比較的容易になりつつあります。が、その一方で「残業代がなくなって生活が苦しい」という声も聞かれます。
さらに、仕事量は変わらないのに残業だけ禁止されてしまい、それじゃ仕事にならないが会社には言えないので、結局隠れサービス残業になっているという負の側面もあります。
リモートワークの導入といっても週1~2回程度がほとんどで、たいていは相変わらず満員電車に乗って通勤を強いられます。
業務改革を伴わない時短は、むしろ労働者の不満を拡大させることになりかねません。このジレンマから抜け出したいという人は少なくないと思います。
そこでこの働き方改革に関して、ちょっとクイズを出してみたいと思います。
「もし宝くじで10億円が当たったら、あなたは何をしますか?」
どうでしょう? もしかしたら、「会社を辞めてリタイヤする」「とりあえず住宅ローンを完済する」「タワーマンションと高級外車を買う」「ひとまず全額貯金する」という考えが出てきたかもしれません。
一方、富裕層ならどう答えるでしょうか。
お金持ちは10億円で何をするか
多くの場合、以下のような回答が返ってきます。
「事業につぎ込んで拡大させる」「新しい事業を始める」「社会問題を解決する財団を作る」。
むろん人によって異なりますが、少なくとも、仕事を辞めるとか新車を買うなどといった発想はありません。
これを少し違う角度から説明します。
たとえば電車の中では多くの人がスマホとにらめっこしていますが、何をしているかのぞき込んでみると、たいていの人が「ゲーム」か「SNS」か「動画サイト」です。ビジネスマンはたまにニュースサイトを見ています。
そうしたゲームアプリを提供している会社もSNSプラットフォームを提供する会社も儲かっています。また動画を作って配信しているたとえばYouTuberの中には、年間数千万円も売り上げている人がいます。
このように、富裕層は普通の人が好むツールやコンテンツを作って売り、凡人はそれで暇つぶしをしたり、ときにはお金を払って消費しているわけで、この違いについて抽象度を上げて表現すると、「富裕層は価値を創造し、凡人は価値を消費する」となるのです。
一般人がマネできる富裕層の知恵
そこで提案したいのが、富裕層の習慣を見習い、働き方改革で生まれた余暇の時間を使って、価値を創造する側に回ることです。
昨今では、ブログやSNSから出版が実現するという人も増えていますし、各種ウェブツールの登場によって、一般個人でもイベントを開催することができます。自分のスキルをスポットコンサルティングという形で売ることができるサービスもあります。
そしてこれらの利用はほぼタダ(費用が発生しても、成約したら手数料がかかるという、低リスクなものがほとんど)。
かように余暇を活かして価値を創造できる環境は整っているのです。
そしてその価値が多くの人に消費され、お金を生むようになったら?
それこそ起業という道が開けます。それで通勤という概念が消滅し、さらに好きなことをやって稼げるなら、まさに「真の働き方改革」と言えるでしょう。
実際にやった人は皆こう言います。「好きなことをやって感謝されてお金までもらえるなんて、辞める理由がない」と。これは私自身も痛感しています。
だからもしいまの働き方に不満があるなら、ぜひ今日から、価値を消費する側から創造する側に回ってみてはいかがでしょうか。