年上の良いイメージを裏切らないように
30代も半ば以降になれば、年下の男性が視野に入ってくる女性は多いでしょう。その一方で、年下の男性に翻弄されたり、遊ばれてしまったり、付き合ったのに結婚できなくて苦しんでいる女性も多いと思います。
そこで今回は、年下男性を引きつけ続ける方法と、その後起きうる問題および対処法をお話しましょう。
まず年下男性を引きつけ続ける方法。それは、一言で言えば、年上の良いイメージを裏切らないということです。
人はイメージに恋愛をする
人はある種の言葉にイメージを持ち、そのイメージとその人を重ねます。
たとえば、多くの人は、外科医に対して、エリートである医者の中でもさらにエリートで、激務で、バイタリティーにあふれているというイメージを持っています。
もし食事会に男性が現れ「外科医をしています」と言ったら、そのようなイメージを一瞬で感じるでしょう。
客室乗務員なら、知的で英語ができて、美人で優しくてマナーがしっかりしているというイメージ。公務員は、それなりに難しい試験をパスして、仕事が安定していて、残業がなく就業時間が一定。
人がこのような相手を恋人にするとき、その良いイメージに期待し、その良いイメージから外れると冷めてしまいます。
年上女性に憧れる年下の男性は、次の7つを併せ持ったイメージに恋をします。
年下男性がもつ年上女性の良いイメージ7つ
1.包容力がある
年下の男性は、年上女性を人生経験があり仕事のつらさもわかっているはずと信じています。お姉さんは、遅刻をしても気にしないし、連絡をしなくても怒ることはありません。少しくらいの浮気は許してくれると期待しているでしょう。若い女性がちょっとしたことで怒ったり、許さないのとは対照的です。
2.なかなか手に入らず、思い通りにならない。
年上女性は恋愛経験も豊富で、年下男性がする稚拙な駆け引きでは手に入らないと思っています。この手ごわい感じが、簡単に恋に落ちる退屈な若い女性とは違い魅力を感じます。
また、付き合っていても、「私を見て」「愛しているって言って」とは言わず、気まぐれで、自立して人生を楽しんでいて、年下の男性との恋愛は彼女の人生の一部にしかすぎないでしょう。
3.退屈しない
年下や同年代の女性は会話が退屈です。でも年上の女性はつらい経験や楽しい経験をたくさんしているし、的確な助言をしてくれるし、聞き役でいることも上手だと信じています。
4.お金がある
同年代以下の女性と異なり、年上女性と付き合ってもお金の心配がいりません。たとえば海外旅行に行きたければ、気兼ねなく二人で行くことができます。
5.積極的でリードしてくれる
年下女性はいつも自分(男性)がリードしないといけません。年上女性はおいしい店を知っていたり、楽しい遊びを知っているので、リードしてくれます。
6.重すぎない
体の関係も、若い女性ほど深刻に捉えていません。任せて安心で緊張感を抱かなくて済みます。
年下の男性は、年上の女性にこの6ついずれかあるいは複数を勝手に期待して、魅力的に見ていることがよくあります。
恥じらいや控えめなこともポジティブに
加えて言えば、アラフォーかそれ以上の女性の場合、年齢が高いことによって、自分(女性)の価値が落ちたのではないかと思っているところに魅力を感じている男性もいるでしょう。美人ではなく元美人なのではないかということで、恥じらいがあったり、控えめだったり、ちょっとしたことで喜んだりするところにかわいらしさを感じる男性もいるでしょう。
もし、あなたが年下の男性に冷められてしまった経験があるなら、この6つ(あるいは7つ)の期待を裏切ってしまったのかもしれません。簡単に付き合えてしまったり、付き合ったら彼に対して重くなってしまったり、退屈だったり、心が狭かったりして、「え? 年上の女性って、僕が抱いていたイメージと違う」となえてしまうのです。
年下の男性を引き付け続けるには、この期待を裏切らないようにすることが重要だと考えています。
これらの期待を裏切らないようにしながら、それ以外は通常の恋愛のコミュニケーションをとり、年下の男性を魅了していくことを勧めます。
年下の恋人との間でよく起きる4つの問題
次に、年下の男性と付き合ったとき、起きる問題および対処法をお伝えします。
1.若さの壁
恋人になるだけなら、若々しく見えるだけでこの若さの壁は乗り越えられるでしょう。
結婚を考えると男性の多くは途端に実年齢を重視するようになります。女性が結婚を考えると男性の収入や仕事の安定が壁になるのに似ています。
この壁を乗り越えても、彼の両親が立ちふさがっています。男性のスペックが高ければ高いほど、親はその男性に投資をしていて、それを回収しようとするので、一定以下の若さ(アラサー以下)を求めがちでしょう。
2.結婚を全く考えていない壁
若い男性の多くは結婚を考えていません。だからこそ、何も考えずにアラフォー女性と付き合ったりします。付き合うまでは簡単に行くものの、そこから結婚を覚悟させるのが困難だったりします。
3.大人になれない壁
年上の女性の寛容さ、積極性、リーダーシップの下にいる年下の男性は、子供のままでいます。ここで言う「子供」とは、自分の欲を満たすためだけに行動する男性を指します。
仕事が好きなら仕事だけをして、趣味が好きなら趣味だけをし、女性が好きなら浮気を繰り返す男性です。パートナーや家族を大切にしようと思っておらず、誰かのために人生を捧げることをばかばかしいと思っています。
また、年上の女性が、年下の男性を成長させようとし、立派な男性に変えようとしていろいろ口出しをするため、年上の女性を母親のように感じて、彼自身が女性を引っ張ろうとしなくなります。
年上の女性を楽しませるのが大変だと感じた男性は、それもやめ、男性であることすらやめてしまうこともしばしばです。
子供である彼らは、子供であることに居心地の良さを感じていますが、その一方で、大人の男性になりたがっています。本当は女性を引っぱり、女性を楽しませ、支えたがっているのです。その結果、年上の女性の前では子供でいて、自分を大人にさせてくれる若い女性を見つけて去っていきます。
そうさせないためには、年上の女性が、年上であることの魅力を徐々にやめていく必要があります。徐々に彼に頼るようにし、彼のエンターテインメントを楽しみ、彼を成長させる努力や変える努力をやめ、見守るようにするのです。
年上女性の付属物としての彼ではなく、その男性が自立して、年上の女性を支え、引っ張って行き、あなたがそれについて行くようにする必要があります。ただし、その努力をする過程で「年上の女性に期待する魅力」がなくなっていくので、他の魅力で補わなければなりません。
4.価値観の違い
バブル期、氷河期、ゆとり世代など、歳が離れすぎていると価値観が大きく異なります。僕は、この世代間の違いに関する取材を何年も媒体から受けています。それは、ここ数年、世代間の摩擦が職場でも恋愛でも大きな問題になっているということでしょう。
この価値観の違いは、聴いている音楽が違うとか、見ていたテレビが違うなどにとどまりません。社会学者の阿部真大著『ハタチの原点』が参考になるのですが、たとえばバブル期は、消費することや、お金を使うことによるぜいたくに価値を感じますが、ゆとり世代は、それらには価値を感じず、「体験をすること」そのものに価値を感じるようです。
年下の男性からのプレゼントは、年上の女性の心に響かず、愛されていると感じられなかったりしますし、年上の女性の助言は、年下の男性には時代遅れだったりします。
ここでは、まず世代により価値観が全く違うことを認識する必要があります。たとえば「男性はこうあるべき」「女性をこう扱うべき」「こういう結婚が幸福」などが世代でまるで違ったりするので、理解することが求められるのです。たとえば、彼に何かをしてもらったら、「している内容」ではなく、「彼がしている努力そのもの」に目を向ける必要があるかもしれません。
付き合い始めは、6つあるいは7つの魅力で彼を引きつけ、結婚を考えるなら、次には、彼に「この女性はかけがえのない人で、他の女性では替えが利かない」と思わせ、彼の両親から批判されても、それと戦おうとせず、根気よく誠実に優しく接して、両親に「この人は息子にとっていい人かもしれない」と思ってもらい、結婚したら、年上の自分が彼を引っ張るのではなく、徐々に彼に引っ張ってもらうようにし、お互いの価値観を認め合うことで、年下の男性と末長く仲の良いパートナーシップを築けると思います。