進化するアプリの特色を知って活用を
ネット婚活評論家の澤口珠子さんによると、「マッチングアプリは第3世代に入り、ますます進化している」そう。その第1世代とは2002年に日本でのサービスを開始した「Match(マッチ・ドットコム)」など。プロフィールを登録して自分の好きな条件で検索。気になる男性に「いいね!」を送る、または「いいね!」を送ってくれた男性に送り返すことから始まる基本的なマッチングシステムで、「Pairs(ペアーズ)」「Omiai(おみあい)」などの大手もこの世代。「会員数が多く、たくさんの男性から選べますが、その分どうやって探せばいいかわからなくなることも」と澤口さんは指摘する。
そこで登場したのが、異性の写真をカードをめくるように表示する「Dating(デーティング)」など。「CROSSME(クロスミー)」のようにスマートフォンの位置情報を利用して近くにいる人を紹介する“すれちがい”アプリも。「いずれも気軽に出会えますが、相手が婚活目的かわからないのが難点です」(澤口さん)
さらに、第3世代の「Dine(ダイン)」「QooN(クーン)」(18年6月サービス開始)などが登場。こちらはグルメ情報サービスと連携し、異性を検索してコンタクトできるだけでなく、「いいね!」を送った段階でおすすめの店でデートの予約もできる。「メッセージを延々やりとりするより、実際に会って話してみたい人に有効。恋愛のブランクがあり、デートの練習をしたいときにもおすすめです」(澤口さん)
澤口さんは「仕事で忙しく、婚活にかけられる時間が限られているキャリア女性にこそ、アプリがおすすめ。朝、通勤中に見つけた男性と、仕事終わりにデートすることもできるので、効率が良い。会ってみて『この人はNG』と思ったらブロックもできます」とメリットを語る。
そうは言っても、自分の顔写真やプロフィールを公開することに抵抗を感じる人も多い。そんな人には真面目な出会いを探す人が多い第1世代のアプリがおすすめだという。
「『youbride(ユーブライド)』ではメッセージのやりとりに独身証明書が必要なので、婚活を目的としていない男性に会う確率が低い。『Omiai』のユーザーには真面目に結婚を考えている人が多いですね。『Pairs』はアルゴリズムによる解析が優れていて、偶然の出会いを演出してくれます」(澤口さん)
また「ゼクシィ縁結び」のように、スタッフにサポートしてもらえるサービスも。リクルートの桜井まり恵さんは「メッセージを交換している段階で会おうとなったとき、コンシェルジュがデートの調整を代行するので、電話番号などを教えずに会えます」と説明する。まずは安全性の高いアプリから始めてみては?
ネット婚活評論家
婚活コンサルタント。ネット婚活スクールを主宰し、最新の婚活アプリ事情に詳しい。著書に『はじめての「ネット婚活」』がある。
桜井まり恵
リクルート・マッチングサービス事業企画部長
「ゼクシィ縁結び」「ゼクシィ恋結び」を運営するマッチングサービス事業企画部長。婚活コンサルタントでもある。
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※1 ネットのみでアプリ非対応