よりよい教育環境を求め、中学受験率の高い公立小学校の学区に“移住”する家庭が増えているという。今回、「プレジデント ウーマン」(2018年2月号)では、姉妹誌「プレジデントファミリー」の協力を得て、愛知県の「就業者平均所得額が高い市区町村ランキング」をリストアップした。子どもの学力との相関関係とは――。

※本稿は、「プレジデント ウーマン」(2018年2月号)の特集記事を再編集したものです。

平均所得 1位日進市、2位みよし市、3位長久手市

「プレジデントファミリー」は、小学生のお子さんのいる方が読者層の中心だ。教育の世界はいま激変の最中。親世代の常識は通用しなくなっている。そんななか最新情報や子育てのヒントをお求めの方にご支持いただいている。

弊誌では日本統計センターの協力で教育力ランキングを発表している。住民の「大学・大学院卒業者比率」「就業者平均所得額」「教育費支出額」などの項目で全国自治体の教育力を示したものだ。

ここにあげたのは、そのうちの「就業者平均所得額」を、ランキングしたものだ。

なぜ日進市は名古屋市より平均所得が高いのか

国が行う「全国学力・学習状況調査」などでも、世帯収入や親の学歴と、子どもの学力に相関関係があることがわかっている。

例えば、愛知県トップの日進市は、名古屋市と豊田市にはさまれ、近年開発が進んでいるエリアだ。トヨタ自動車の工場があるみよし市、2005年の万博「愛・地球博」の会場となった長久手市とともに、名古屋市のベッドタウンとして人口が流入しており、トヨタなど地元大企業の社員も多く住む。

「小学生からの知育大百科」には全国1889自治体のデータが網羅されている。ぜひ参考にしていただきたい。

イラスト=原田リカズ
▼調査概要
「就業者平均所得額」は、厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」、総務省統計局「平成27年国勢調査」ほかから日本統計センターが推計。プレジデントファミリームック「小学生からの知育大百科」には、全国1889市区町村のデータを掲載。