働くシングル女性に「優しい街」はどんなところか。「プレジデントウーマン」(2018年2月号)では、関東・中京・京阪神エリアの独身女性を対象とした「住みたい街」のデータと、5人の識者の評価をもとに、「シングル女性に優しい街」のランキングを作成した。上位に共通するポイントとは――。
▼調査概要
関東はプレジデント社のメルマガに登録している読者へのアンケート調査、京阪神はリクルート住まいカンパニーが実施した調査「みんなが選んだ住みたい街ランキング2017 関西版」より、大阪府・兵庫県・京都府在住の20~49歳のシングル女性の回答を集計、中京は、10月31日、11月1日の2日間、無職・専業主婦・パート・アルバイトを除いた20歳以上の未婚女性を対象にしたマクロミルによる調査結果をそれぞれベースの数字として使用。そこに、識者による評価を加算してランキングを作成した。各識者の評価したエリアは、3エリアすべて=江原さん、土井さん、関東のみ=三浦さん、京阪神のみ=竹村さん、中京のみ=福岡さん。

仕事帰りに立ち寄れる「バー」があること

働くシングル女性には、どんな街が1番求められているのだろうか。今回、関東・中京・京阪神エリアの独身女性を対象とした「住みたい街」のデータと、5人の識者の評価をもとに、「シングル女性に優しい街」としてランキング化した。

まず関東エリアを見てみよう。「上位の共通点は、女性が仕事帰りに立ち寄れる飲食店やバーがある街であること」と社会デザイン研究者の三浦展(あつし)さんは読み解く。また、「都心に住む」編集長の江原亜弥美さんは、「女性のひとり暮らしなら、まず治安の良さが大切。そのうえで、人通りの多い帰り道を選択できる立地であること。静かな住宅街や暗い路地は、夜の1人歩きには不向きです」と話す。

京阪神は西宮北口がダントツ

中京は、文教エリアの星ヶ丘、繁華街の印象が強い金山(かなやま)、風格のある覚王山と、街の雰囲気に合わせて分散した。一方、リニア新幹線開通後は東京へも通勤圏内となる名古屋駅の人気も高まっている。

一方京阪神は西宮北口がダントツ。「阪神淡路大震災で、西宮北口駅前は壊滅状態になりました。そこから二十数年。徐々に復興し、阪急西宮ガーデンズができたことで、人の流れが大きく変わりました」

そう語るのは「Meets Regional」編集長の竹村匡己さん。震災から復興し、よみがえった西宮北口。今ではあらゆる年代に人気があるのも特徴の1つだ。

「プレジデントウーマン」(2018年2月号)では、上位の街について、5人の識者に解説をお願いしたほか、住人への直撃インタビューを行った。詳細はぜひ誌面をご覧いただきたい。

三浦 展
社会デザイン研究者
カルチャースタディーズ研究所主宰。パルコ、三菱総合研究所を経て独立。ベストセラーになった『下流社会』のほか、『あなたにいちばん似合う街』など著書多数。
 

江原亜弥美
リクルート住まいカンパニー SUUMO副編集長「都心に住む」編集長
2009年リクルート入社。営業部を経て、「SUUMOマガジン注文住宅」「月刊ハウジング」「SUUMO新築マンション」を担当し、東京都心のプレミアム住宅を紹介する現職に。
 

土井直樹
街選びアドバイザー
20歳で全47都道府県を訪れた経験を持ち、全国のエリア情報をwebで発信。早稲田大学卒業後、東急電鉄で交通・都市開発事業に携わり、現在も不動産業界で勤務。
 

竹村匡己
京阪神エルマガジン社「Meets Regional」編集長
「Meets Regional」編集長(5代目)。出生地は京都・伏見。保険会社のSEを経て現在の会社に入社。「Lmagazine」「SAVVY」「Richer」などを手がけ、2014年12月より現職。
 

福岡由美
ヒューズ・エンタープライズ 代表取締役
名古屋・東京を拠点に、住宅ライター・ラジオ構成作家・レポーターとして活躍。中日新聞web「オピ・リーナ」で、人気連載「なごやのねたや福岡由美の“名古屋ネタ帖”」を執筆。