炎上するほど物議をかもした「家事ハラスメント」。夫の家事に対する妻のダメ出しを「ハラスメント」としたことが問題に。なかなかうまくできない家事に悩む夫たちからかき集めた、“ダメ出し集”をお届け。
本人的には自信満々でも、妻から見るとダメさが目立ってしまうもの……それが夫の家事。夫に言わせると、達成感に満たされたときに限って妻から渾身(こんしん)のダメ出しをくらい、心が折れそうになる……と嘆きの声。夫の“失敗家事”をため息交じりに無言で修正する妻。チクリときつい言葉を吐き逆襲する妻。これらは決して夫へのハラスメントではありません。
妻はなぜ、ダメ出しをするのか? そこには「もっとよくなってほしい」という夫への「愛」があるから。そもそもそこに「愛」がなかったら、ダメ出しの言葉すら出てきません。世の夫に伝えたい! みなさん、妻から家事をダメ出しされても決してへソを曲げず、ニッコリ笑顔で受け入れましょう、と。さぁ、夫婦の幸せのために今日も頑張ろうではありませんか!
CASE1:買い物
▼スパイスの小瓶がインテリアに大変身
買い物を頼まれたついでに、輸入食材店で値段の高いスパイスを買いまくったが、妻は「邪魔」のひと言でバッサリ。キッチンに置かれるはずもなく、引き取り手のない高級瓶入りスパイスは今、私の書斎のインテリアと化し……。(46歳・保険)
▼甘~いイチゴの酸っぱいダメ出し
買い出しのため一人でスーパーへ。しかし、買ったモノを入れる順番をまったく考えず、バッグの底にイチゴを入れてしまい帰宅。夕食後のデザートにつぶれたイチゴを黙って出された。妻の無言のメッセージが酸っぱかった……。(37歳・製造業)
CASE2:風呂場
▼シュシュシュシュシュ~で逆鱗に触れ……
久しぶりに風呂掃除でもやろうと張り切ったのだが、調子に乗って洗車の要領でバス用洗剤を勢いよくシュシュシュシュッと吹き付けた。その音を聞きつけ、すっ飛んできた妻から「バス用洗剤は3吹きまで!」と鬼のような形相で注意された。(40歳・食品)
CASE3:料理
▼男の料理に挫折した後、待っていた辛口ダメ出し
「今日は男の料理を見せてやる!」と意気込んだものの、必要な調味料が見当たらず、断念。「応用が利かない」とあきれられ、結局、その日は妻のカレーに。自分の限界は中辛なのに辛口を出された。もちろん黙って食べた。(29歳・IT)
▼むいた殻の数だけ抱きしめてはくれません
「今日は生ガキでワインね」と、殻付きのカキを大量購入してきた妻。「よっしゃ」とばかりに一心不乱に殻をむき、飲んで食べてソファに行こうとしたら、「食べておしまい?」とばかりに目の前にドン! と殻の山が……。(42歳・電機)
CASE4:キッチン
▼食洗機って、何でも入れちゃダメだったんですね
「食洗機なんて、ただ皿を入れてスイッチ押せばいいんだろう」と、威勢よく手伝いを買って出たが、並べ方もよくわからないまま適当に入れ、さらには入れてはいけない塗りの器や、包丁、金彩の器などを入れてスイッチオン。こっぴどく怒られた後、食洗機使用における「戦力外通告」を正式に受諾。(39歳・自動車)
▼飲んだらグラスは洗う! わが家はセルフBAR
眠れない夜、ビールにはじまりバーボン、スコッチ、焼酎と酒を替えるたびにグラスも替え、それを洗わずにシンクに置いて寝たら、翌朝、妻に「お客さん、うちは全部セルフなんで、飲んだら自分でキレイに洗って、元の位置に片づける!」と叱られた。(45歳・銀行)
CASE5:幼稚園
▼童心に帰っても忘れてはいけないこと
息子を幼稚園に送ったが、久しぶりに童心に帰って子どもと園庭で遊んでしまい、妻から頼まれていた保護者会の返事をし忘れ、そのまま会社へ。帰宅した夜、ママ友からのLINEでそのことを知った妻から「なんでひとつ頼むとひとつ忘れるの!」と、烈火のごとく怒られた。そういえば幼稚園の頃「落ち着きがない」ってよく叱られたっけ。(35歳・電機)
CASE6:掃除
▼掃除ロボット以下のレッテルを貼られ……
家事分担のつもりで、日曜日の昼下がりに掃除機をかけた。自分ではちゃんとやったつもりだったが、どうやら不十分だったようで、すぐさま目の前で掃除機をかけ直された後、とびっきりの笑顔で「ルンバまであと少し!」と言われた。(41歳・証券)
CASE7:洗濯
▼シワクチャのワイシャツは妻の無言のお仕置き
週末、洗濯したワイシャツを叩いて伸ばさずに干しまくったら、週明けの月曜日、会社にシワシワのシャツを着ていくはめに。ひと言教えてくれればよかったのに。今後は十分気をつけます!(33歳・飲料)
▼いいところを見せるはずが逆に高くついた……
女性用下着や傷みやすい素材は洗濯ネットに入れることを知らず、独身時代の感覚で洗濯機にガンガン放り込んで洗ったら、妻のお気に入りのブラウスに大きな穴が。さっそくその日のうちにデパートへ一緒に出かけ、新しい服を買わせていただきました。(29歳・SE)
※「家事ハラスメント」とは、家事労働を蔑視・軽視する社会の風潮を表す造語として、 竹信三恵子氏が著書『家事労働ハラスメント』(岩波新書)にて発表したものです。本企画の定義とは異なります。