仕事だけで終わる毎日をなんとかしたい! と相談者の川井さん。『朝1時間勉強法』の著者である山本憲明さんが、解決策をアドバイスします。
限られた時間を活用して、仕事だけで終わる毎日をなんとかしたい……!
【川井】残業によって帰宅時間もマチマチ。予定をたてても時間がとれないことも多いんです。
【山本】時間があったら、何をしたい?
【川井】最近、神社に興味を持っているので、その歴史や成り立ちを調べたり、実際に足を運んだりできたらいいな、と。仕事だけで一日が終わってしまうので、趣味の時間を充実させたいです。
【山本】やりたいことがあったら、まず先にそれをしちゃう、というのがおすすめです。早めに帰れたらまず神社関係の本を読む、とかね。その間は、メール返信やSNSも一切せず、趣味に集中するんです。貯金したいときはお金を先取りしますよね、時間も同じ。天引きしてやりたいことに使ってみて。
【川井】SNSの返信やコメントが遅くなると、みんなが心配するかなと気になっちゃいます。持病もあるので……。
【山本】すぐ返信していると、「そういう人」に。多少遅くなることもある、っていう人になっちゃえばいいんじゃないかな。特に「天引き」の時間は、それだけに集中すると充実しますよ。
Before:川井さんのある1日
(月) 22時帰宅、お風呂に入って就寝……!
(火) 22時帰宅、夕食も食べられず
(水) 21時帰宅、読書をする
(木) 20時帰宅、自宅で夕食。半身浴して就寝
(金) 19時帰宅、自宅で夕食。ネットで調べものなど
(土) まとめて料理して冷凍
(日) 散歩や、趣味のカメラなどを楽しむ
山本先生の診断:気遣い過多症
【症状】
・残業が多めで、帰宅時間が遅い
・SNSやネットサーフィンの時間が長い
・頑張りすぎると、体力がもたず……!
【診断】
周囲への気遣いで、やりたいことを二の次にしてしまっているみたい。理想を思い描き、それを実現するには何をすべきかを考えて。もっと「自分」を優先していいと思います。
先生の教えをもとにいよいよ実践!
【9月14日】朝の通勤時間に夕活のプランニング
先生から「歩いているときに考え事をすると、いいアイデアが浮かびやすい」と伺ったので、さっそく、駅までの道で夕活のプランを考えてみた。神社について何を知りたいのか、自分のなかでも曖昧だったことに気づく。今日は、調べたいという動機になったことについて書き出してみよう。
【9月15日】インターネットで事前リサーチ
朝のウオーキング中に、神社の鳥居にフォーカスを当てて調べることを思いつく。帰宅後は、仕事の課題をまとめたあと、ネットで鳥居について検索。ひと口に鳥居といっても、いくつか種類があることがわかった。週末は、実際に神社を回ってみる予定。地図を見ながら、どこに行こうかと考えるのも楽しい。
【9月16日】半身浴で疲れをリフレッシュ
残業で帰宅が22時を回ってしまったので、今日の夕活はお休み。疲れをリフレッシュするため、いつもより長めに半身浴。
【9月19日】興味をひかれる本を発見!
神社関連の書籍を探しに、大型書店へ。気になる2冊を購入した。朝活や夕活はスキルアップのためのもの、という思い込みがあったけれど、趣味の充実のための夕活もできるんだ、とあらためて新鮮に感じる。考え方ひとつで限られた時間でもやれることはいっぱいあるし、「次はこうしたい」という希望や目標もわき上がるように。
【9月25日】週末の神社巡りの写真をノートにまとめる
鳥居をくぐった瞬間にスッと空気が変わるのを感じたり、気になるポイントを写真に撮ったり。神社巡りの感想や記録を残しておきたくて、ノートにまとめた。来月は奈良の春日大社への旅行を計画中。より多くの感動や発見ができるよう、下調べにも熱が入る!
After:川井さんの1日のスケジュールを見直したら……
●趣味の時間が充実!
5:30 起床、軽く朝食
6:00 駅まで1時間ウオーキング
8:00 出社
20:00 帰宅
21:00 夕活(読書や調べものなど)
22:00 半身浴でリラックス
23:30 就寝
山本先生から一言
やりたいことがあるなら、その時間を優先して確保すること。そうすれば、おのずと時間を有効活用できるようになるものです。この調子で夢や理想を明確にして、より自分らしい人生へと進んでいってください。
山本憲明税理士事務所代表。大学卒業後、働きながら資格を取得。仕事の能率化、ワーク・ライフ・バランスのとれた働き方を提案。著書に『朝1時間勉強法』など。