Tポイントは200円で1ポイント、Pontaは100円で1ポイントが貯まる

コンビニのレジで「Tカードはお持ちですか?」「Pontaカードはお持ちですか?」と毎回聞かれ、「うるさいなぁ」と思っていた私。Tポイントはファミリーマートにて200円の利用で1ポイント、1ポイント1円で使うことができます。Pontaポイントはローソンにて100円の利用で1ポイント、1ポイント1円で使うことができます。

私のファミリーマートでの買い物は、ランチ代として月に3000円ぐらい。1カ月間で15円分のポイントしか貯まらないので、いちいちカードを出すのは面倒だし、財布にカードが増えるのも避けたいところ。でも、あまりにも頻繁な「カードはお持ちですか?」「持っていません」という会話のほうが面倒になって、とうとうTカードを作りました。

顧客の囲い込みポイント合戦は「共通ポイント」の時代へ

ご存知のとおり、ポイントサービスは小売店が買い物やサービスの額に応じて利用者に付与するものです。利用者は貯めたポイントを次回以降の買い物に使えるのでおトク感が高く、これをお店側から見ると利用者の囲い込みになります。

一方、お店はポイントサービスを維持するには経費がかかります。利用者を当初の期待ほど囲い込めなかった小売りチェーンは、最近、独自のポイントから、「共通ポイント」に加盟するところが出てきました。

ここで日本の3大共通ポイントの各陣を紹介しましょう。

●Tポイント……CCC系(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が運営。会員数5300万人、加盟件数7万5000店・ファミリーマート、ガスト、エネオス、エディオンなどで貯まる。2014年7月、ソフトバンクポイントはTポイントへと変更。2015年3月、運営会社へソフトバンクとヤフーが出資。

●Ponta……三菱商事系が運営。会員数6900万人、加盟店2万3400店、ローソン、ゲオ、昭和シェル石油などで使える。ローソン、リクルートホールディングス、日本航空、ゲオホールディングスなどが出資。

●楽天スーパーポイント……楽天が運営。2014年秋に百貨店やコンビニで使えるようになった。

他に独自ポイントとして、auの「auウオレット」やイオンの「WAON」、セブン-イレブンやイトーヨーカドーの「nanaco」があります。

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国内におけるポイント・マイレージの年間最少発行額の推計と予測値

実は国内主要企業によるポイントとマイルの発行額は、2013年度は8506億円、2020年度には1兆円突破の見込みです(グラフ参照)。ええっ、ポイントで1兆円分が使えるの!? これは誰しもまんべんなくトクができそうです。

ドコモから「dポイント」が登場。共通ポイントが貯まる! 使える!

2015年12月1日、ドコモが「ドコモポイント」を「dポイント」に変更しました。無料で発行する「dポイントカード」もあります。まずは「Ponta」と相互交換・利用ができ、その後、徐々に提携先を拡大していくことを検討しているそうです。

ポイントを貯めることを意識しなくても、自然と貯まるのがスマホ料金の支払いで貯まるポイントです。これまでドコモはポイントの利用を端末やケース購入などドコモ向けの支払いにこだわり、ポイントを使って利用料金の支払いさえもできませんでした。しかし、国内携帯電話の顧客争奪戦が進み、ドコモはどちらかというと苦戦中。そこでドコモはポイントを開放したというわけです。

「dポイントカード」は、「Tカード」や「Pontaカード」「楽天ポイントカード」と同じ種類のものです。今後、ローソンではどちらのポイントにするか選択することになりますね。買い物の際に加盟店で提示すると100円で1ポイントが貯まります。第1弾としてマクドナルドでポイントが貯まることが発表されました。今後はおサイフケータイでの支払いでもポイントがつくようになることは間違いないでしょう。ますます、“自然”に貯まるポイントとなります。

貯まったdポイントは、加盟店で1ポイント1円で使えます。もちろん、これまでどおり端末購入にも使えます。さらに、毎月の携帯料金の支払いも可能になったので、dポイントは現金同様であり、極めて利便性が高くなりました。ドコモユーザーはポイントをためない手はありません(また、財布にポイントカードが増えてしまいますが……)。

東京電力も共通ポイントが貯まるように!

このように、今後は毎月払う生活費で貯まる「共通ポイント」が増えていきそうです。

2016年4月電力の自由化、2017年ガスの自由化が始まり、私たちは電力会社やガス会社を選べるようになります。競争にさらされると、まずは共通ポイントにて顧客の囲い込みに入るようです。

2016年1月から東京電力は利用者にTポイントかPontaを付与するサービスを開始します。もちろん、クレジットカードで電気料金を支払っていればクレジットカードのポイントも貯まります。中部電力は「カテエネポイント」が貯まり、WAONやnanaco、dポイントに交換できます。ガスの自由化はまだ先なのでポイント付加の動きは出ていませんが、クレジット払いができるようになったなど、これまでの動きからは電気会社のやり方を追いかけていくでしょう。

そこで、わが家のポイントがいくらたまるのかシミュレーションしてみました。

●スマホ料金(2台)……月1万2000円(100円で1ポイントなので、dポイント120ポイント)
●電気料金……月1万円(仮に200円で1ポイントなら、Tポイント50ポイント)
●ガス料金……月5000円(仮に200円で1ポイントなら、Tポイント25ポイント)
●自転車置き場……月3000円(100円で1ポイントなので、Tポイント30ポイント)
●ファミリーマート……月3000円(200円で1ポイントなので、Tポイント15ポイント)
●ドトール……月3000円(100円で1ポイントなので、Tポイント30ポイント)
●ヤフーショッピング……月3000円(100円で1ポイントなので、Tポイント30ポイント)
●ジョナサン……月2000円(200円で1ポイントなので、Tポイント10ポイント)

合計で月310ポイント、年間で3720円。

私はスマホ、電気料金を含む生活費のほとんどをVIEWカードでクレジット払いをしています。そのポイント交換で、毎年ルミネで使える商品券が4000円分はもらえます。

今後、Tポイントを積極的にもらうように支払いをすれば、ポイントだけで年8000円相当にはなりそうです。

「共通ポイント」のおかげで、ポイントは「貯める」から、「自然に貯まる」へ。現金同様のポイントをコツコツと貯めてトクをしましょう。

マネージャーナリスト 坂本君子(さかもと・きみこ)
広告代理店、出版社にてサラリーで働くエディター、ライター、プランナー、コピーライターを経てフリーに。得意分野は投資、住宅関連。大ブレイクはしないけれど、仕事は堅実でハズさない。満を持して2008年に起業。個人投資家としての投資歴は15年選手(ちょっぴりプラス)。