「結婚後も仕事をしたい」、直接アピールは危険球!?

仕事をずっと続けていきたい! しかしパートナーがそれを認めてくれるのか? 聞いてみないと分からないですよね。

そこでやりがちなのは、「結婚後も、私は今までどおり仕事をしたいけれども大丈夫なのか」ということを出会いの初期の段階で聞いてしまうことです。

「結婚しても仕事を続けたい!」そんな女性の望みが、男性の腰を引かせる危険性をはらんでいるのです。

実は、これはNG! 理由は、2つあります。1つは、男性が「君は俺より仕事のほうが大事なんだね」と、誤ったメッセージとして受け取ってしまうためです。仕事で何かあれば、簡単に別れを選択する女性なのではないかと誤解される危険性が高くなります。

さらに、もう1つの理由がかなり深刻。「なんでも自分の都合を優先させる自己中心的な女性」という印象が強くなってしまうためです。

男性は、自分を大事にしてくれない女性と感じると、腰が引けるものです。キャリア女性と同様に、働く男性も社会で戦っています。だから、家に帰ったらその戦いぶりを受け止めてくれる パートナーとして、妻を求めているのです。つまり、家で疲れた自分を受け入れ癒してくれそうにない女性は、結婚相手の候補からは除外してしまうのです。

とすると、仕事を続けていきたい女性は、結婚ができないのでしょうか。……そんなことはありません!

本当に!? 本当です。

先ほど申し上げましたが、男性が「彼女は結婚相手として対象外」と考えるのは、女性が彼のことを後回しにしたり、大事にしてくれないと感じたときです。逆に言えば、男性に、「彼女は自分を大事にしてくれている、一番に考えてくれている!」と感じさせられればいいのです。これと、結婚後も仕事を続けることとは矛盾しません。

今からその方法についてお話をしますが、「あなたが彼のことを最優先している」と思わせることが基本です。応用はいくらでもできますので、ぜひご自分でも考えてみてください。

仕事で輝くあなたを「知らせる」!

それでは、結婚しても仕事をずっと続けていきたいあなたに、ぜひやってほしいことを3つご紹介します。

1. 自分の仕事の話はしない。けれども「知らせる」

男性は、女性の仕事の話が好きではありません。というよりも、分野が違えば理解できません。けれども、男性のプライドが先立って、「知らない」とはなかなか言いにくいのです。ですから、あなたが仕事の話をしても、男性はたいてい困惑するだけなのです。ましてや、「いきなり」仕事の相談をしてアイデアを求めるということは、絶対に避けましょう。

「いきなり」でなければいいのです。

例えばSNSを活用してみましょう。SNSでつながり、自分の仕事に関する情報を、男性が収集できるようにしておくのです。男性が「知らない」と言わないでいいように、分かりやすく書くことが大事です。

そうすると、あなたに聞かなくても、あなたの仕事について彼が理解し始めます。理解すれば、男性は口にしたがります。やがてあなたの仕事の話が、彼とあなたとの共通の話題となります。こうなると好循環です。あなたが仕事を失えば、それと同時に共通の話題を失うことになります。そうなると、一緒にいても話題がなくなります。共通の話題を新たに見つけ出すというのは、男性にとっては実に面倒くさいことです。ですので、その仕事を辞めさせるという発想を持ちにくくなります。

2. 仕事が今の素敵なあなたをつくったことを、彼に理解させる

彼も見られるSNSに、会社に対する感謝の言葉をたくさん書いておきます。上司、同僚、部下など職場の人たちとどのような関わりがあるのか、自分にとってどのような存在であるのかを、相手のことを褒めるかたちで記してください。勤務先の守秘義務に反せず、また個人のプライバシーを侵さない範囲で、仕事についての理解を促すのです。

嫌なことは決して書いてはなりません。不満も悪口もダメです。「こんな辛いところから、俺は彼女を救いたい!」と思わせてしまうかもしれないからです。男性って私たちが思っているよりもずっと、女性に優しいんですよね。

話を戻しますが、周りへの感謝の言葉を書いていると、男性は、「俺の素敵な彼女と会社とは切り離せないな」と好意的に考えるようになります。やはり男性は、輝いているあなたを愛します。だから、それを奪ったら輝けなくなるかもしれないと感じたら、仕事を辞めろとは言わなくなります。

3. 男性の仕事の話を話題の中心にする

男性は、得意な分野の話題でないと居心地が悪くなる傾向があります。そして、たいてい得意なのは仕事に関する話です。

ですから、彼の勤務先や仕事の内容が分かったら、その業務についてインターネットで調べる、できれば関連書籍を読むことをおすすめします。

これは、「私は知っているよ!」というためにではありません。「そんなことは知っている。本で読んだから」なんて口が裂けても言ってはいけません。

難しいのですが、「先回りをしている」ように男性が感じると、一気に冷めてしまうことがあるからです。中には圧迫感を覚える人もいます。会話も盛り上がらなくなります。男性の仕事に関することが共通の話題でなくなります。これは、2人の関係をギクシャクさせます。

男性が得意気に話したことに対しては、「へー! そうなんだ! すごい!」と“知らないふり”をして感動をする。これがやっぱり重要です。しかしそれだけだと、正直な女性は顔がひきつってしまいます。

そこで、ネットや本で得た知識が役に立ちます。「今話していた○○○についてなんだけど、×××っていうのはどうなの?」と具体的に質問をしていきます。

「よく知っているね」と男性に言われたら、「実は、いろいろ勉強したくなって、本を読んだり、ネットで見たりしているの」と正直に答えてOKです。「知りたくなって」ではなくて「勉強したくて」というのがミソです。“知りたい”というのは、結婚するにあたって好条件か悪条件かを調べているようなニュアンスを感じさせてしまう恐れがあります。

「勉強したくて」というのは、「あなたが持っている知識に興味があって、感動して」というニュアンスがあり、相手を立てます。婚活においてはこういった言葉遣いがとても大切になるのです。

基本を忘れずに、この3つの方法を使って、「結婚しても仕事を続けることを喜んでくれるパートナー」との縁結びにトライしてみてくださいね。

大西明美

婚活アドバイザー。結婚相談所を経営。1977年大阪府生まれ。東京都文京区在住。過去20年で延べ4万3000件の恋愛を研究してきた婚活指導の第一人者。小中学校ではイジメを受け友達がいなかったため、周囲の人間関係を観察することを目的にして登校を続ける。特に恋愛に注目してコミュニケーションを学ぶ。高校生のとき、初めてできた友人に恋愛相談を持ちかけられ、日頃鍛えた人間観察眼を生かしたアドバイスを行い、無事に解決。それをきっかけに恋愛相談が立て続けに舞い込むようになる。婚活指導を通して、5年間で200組以上のカップルを成婚へと導いている。著書に『となりの婚活女子は、今日も迷走中』(かんき出版)がある。