仕事で疲れていても、掃除、料理、洗濯に追われ……。本来リラックスできる家の中に、働く女性のストレスの原因となる“めんどう”なことが多いのも事実。そこで、時短家事を提唱する、知的家事プロデューサーの本間朝子さんが、家の中の“不便&手間”を解消する小ワザを公開します。
動作の手間を省く
まずは家事動線を整えましょう。「家事の“めんどう”の根本的原因は、環境が整っていないことにあります。モノがしまい込まれたオシャレな部屋は理想ですが、掃除のたびに道具を取りに動くのはめんどう。そこで『移動距離』を極力短くし作業効率を上げるモノの配置を考え、動線を整えることからはじめましょう。動作が少なければ、驚くほど家事がラクになります」
料理
●準備・調理・配膳3つのスペースをつくる
材料を置く「準備スペース」、切ったりあえたりする「調理スペース」、盛りつけをする「配膳スペース」の3つがあるとスムーズ。
「作業場所を決めておけば動きにムダがありません。狭くてスペースが確保できない場合は、ガス台の下に設置可能なレンジテーブルなどの便利グッズを使用して配膳スペースに。ラックやワゴンなどの上面を空けて準備スペースとして利用してもいいでしょう」
●使用頻度の高い道具は両手で届く範囲に
よく使うキッチンツールなどは、まっすぐ立ったまま両手を広げて円を描いた範囲に収納すると動きが少なく、時間のムダもありません。
「流し台の下などに鍋類をじか置きすると、いちいちしゃがむのがめんどう。流しの下なら市販のラックなどの棚板を利用し、その上に置くなどしてしゃがまない工夫を。頻繁に使う食器類もこの範囲内に収めると便利です」
掃除
●ついでにちょこっと掃除でいつもピカピカ
週末に一気に掃除をしようと思っていても、疲れていればついめんどうになり、後回しに。
「まとめ掃除は時間もかかり大変。ついで掃除の習慣をつけると、時短もでき気分もラクに。洗面所には、いつでもついで掃除ができるようにスポンジをカットして専用コップに。3cm幅ならオーバーフロー穴にもピッタリ」
●延長コード使用で時短。決まったルートでかけ忘れなし
掃除機をかけるとき、いちいちコンセントを差し替えに戻るのはめんどう。
「延長コードを使って家の中心付近のコンセントに差し、一気に掃除。長すぎても引っかかるので、本体コード+延長コードで掃除機がいちばん遠い場所まで届く程度に。掃除ルートを決めておくと、中断再開しても二度手間やかけ忘れもなし」
●あちこちに設置しすぐに掃除できる工夫を
掃除道具は納戸にまとめて収納することが多い。でも、目についたホコリなどすぐにキレイにできれば掃除のストレスは軽減するはず。
「手に取りやすいよう家のあちこちに道具を置いて時短を。フローリングワイパーはシートを複数枚重ねて装着し、スタイリッシュなケースに立てておけば、見た目も気になりません」
まとめ
あちこち動くのが“めんどう”なら……動線を整えて解消!
知的家事プロデューサー/自身も仕事と家事の両立に悩み抜いた経験から、働く女性のための「知的家事」を考案、提唱。セミナーなどで知的に家事負担を軽減する多くのメソッドを全国の女性たちに伝えている。著書に『欲しかった“あと1時間”を手に入れる時短家事メソッド』(KKベストセラーズ)、『幸せを呼ぶ家事「時短」の楽しい小ワザ88』(祥伝社)などがある。