高速料金。なんだか高いと思ったら……?

行楽シーズン。車を走らせて遠出したい……という思いも高まります。

とはいえ、気になるのが高速料金。なんだか最近、高くなったような気がしませんか?

それもそのはず。一部の高速道路では、2014年4月、7月に料金が一部、変更されています。

ETC(自動料金収受システム)を搭載している普通車、軽自動車の高速料金は各種の割引制度がありますので、具体的にみていきましょう。

NEXCO東日本、中日本、西日本(NEXCO3社)が管理する全国の高速道路(一部除外有)では、毎日0時~4時に走行した場合に高速料金が割引となる「深夜割引」があります。

またNEXCO3社が管理する地方部の高速道路(一部除外有)では、土日祝日は「休日割引」が適用されます。

「深夜割引」「休日割引」とも、以前は通常料金から5割引だったのですが、現在は3割引に割引率が縮小しています。それでも、かなりの割引幅であることは間違いないのですが、帰省の際など、何度も同じルートを使っている方が、「なんだか高くなったような…」気がするのは、そのせいなのです。

3割引き×往復は結構大きい

たとえば関越道を練馬インター(東京都)から長岡インター(新潟県)まで利用した場合の料金は……

・通常料金(ETC利用なし)……6160円
・ETC特別……5820円
・休日……4390円
・深夜……4070円
※休日と深夜で金額が異なるのは、それぞれの割引対象エリアに違いがあるため。

となります。

ETC特別と深夜割引では、1800円近くも差があります。往復では3600円となり、無視できる金額ではありません。

深夜割引については、深夜0時~4時の間に対象区間を走行していれば適用されます。たとえば23時に練馬インターから関越道に入り、サービスエリアなどで休み休み、長岡の出口を出たのは朝6時、という場合でも、0時~4時の間に対象区間を走行していたことになるので、OK。割引が受けられます。

休日割引も、土日祝日の間に対象区間を走っていればよく、金曜の深夜に入って土曜の明け方に出た、日曜の深夜に入って月曜の早朝に出た、という場合も割引が適用されます。

適用される区間などはNEXCOのウェヴサイトで確認できます。

割引率などは異なりますが、名古屋高速、阪神高速、福岡高速などにも休日の料金が安くなるサービスや深夜割引があります。

これらのサービスは、適用されるような走行をしていれば自動的に適用されるので、登録などの手間はかかりません。

知られざる割引制度。ドライブ前にルートをチェック

ほかにも、他社管轄の道路から別の管轄の高速道に乗り継ぐ場合(東名自動車道から首都高など)に料金が安くなる「会社間乗継割引」、また首都高には、交通量が多くなりがちな都心環状線を避け、迂回した場合に料金が割り引かれる「中央環状線迂回利用割引」などがあります。

また、NEXCOでは、一定の期間(2日~3日間など)、指定の区間が乗り放題になる「ドラ割」といったサービスもあります。観光施設や宿泊施設の割引、優待などの特典もついていますので、旅行に出かける際には検討するとよさそうです。

運営会社ごとにさまざまな割引制度があるので、運営会社のウェブサイトなどでチェックし、プランを立てる参考にしてください。

たとえば「ドラぷら」というウェブサイトでは、日時や入口、出口を指定すると料金が検索でき、通常料金と割引料金、複数のルートがあれば各ルートの料金が表示されます。ルート上にあるサービスエリアの名物なども紹介されていて楽しいですよ。

走行する時間帯が少し変わるだけで深夜割引などが受けられないということもあり得ますから、サービスをよく理解したうえで、ドライブのプランを立てるといいでしょう。

走るほどにポイントが貯まる

ETC搭載車ならぜひ登録しておきたいのが、「ETCマイレージサービス」です。支払った通行料金に応じてポイントが貯まり、無料通行分と交換できます。

NEXCO3社や阪神高速、名古屋高速などでサービスを導入しています。

ポイントの付き方や、交換レートは会社によって異なり、NEXCO3社では、通行料10円につき1ポイントが付与され、1000ポイントで500円分の通行料金に充当できます。

付与された翌年度末(3月末)がポイントの有効期限となります。

利用のためにはサービスへの登録が必要で、登録しなければ、せっかくのサービスが受けられません。
インターネットや郵送で手続きでき、登録料や年会費などはかかいりませんから、ぜひとも登録しましょう。

フリーライター 高橋晴美(たかはし・はるみ)
1989年よりライターとして活動。資産形成、投資信託、住宅ローン、保険、経済学などが主な執筆テーマ。