ちょっと寄り道で、ポイントアップ

取り寄せのグルメ、水などの重いモノ、雑誌や書籍、衣料品など。ネット通販で買い物の「時短」を図っている人も少なくないはず。

代金の支払いには、クレジットカード払い、代金引換払い、コンビニ払いなどがあるが、手間がかからず、なおかつお得なのが、クレジットカード払いだ。1回払いなら金利手数料もかからないし、利用額に応じてクレジットカードのポイントがつく。

そしてさらにお得度が増すのが「ポイントモール」を経由してのネットショッピングだ。

ポイントモール(以下、モール)とは、クレジットカード会社などが運営するウェブサイトで、ネット通販を行う多くのショップが集められている。Amazon、Yahoo!ショッピング、楽天市場などのショッピングサイトから、衣料メーカー、電気量販店、旅行会社など、あらゆるジャンルのお店が集まっており、いわばネット上の商店街のようなものである。

ネットで買い物をする際には、お目当ての店のサイトにいって商品を選び、注文を出す、というのが普通だが、これに一手間プラス。

まずはポイントモールのサイトにいく
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そこからお目当ての店のサイトにとぶ
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商品を選び、注文を出す(クレジットカードで決済

……という段取りをふむ。

そうすることで、通常の数倍、モノによっては十数倍ものポイントが得られるのだ(倍数は店などによって異なる)。

このようなお得があるのは、モールを経由して買い物することでショップからモールの運営会社に成功報酬(アフィリエイト)が支払われるため。その一部がポイントとして利用者に還元されるのだ。

ポイント20倍、30倍の店舗も

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ポイントモール経由で買い物した場合のポイントの付き方

モールは、クレジットカード会社のほか、航空会社、携帯電話会社などが運営しており、それぞれ店舗数、上乗せされるポイントの倍率などが異なる。

楽天市場など人気の通販サイトでは通常の2~3倍程度だが、ショップによっては20倍、25倍ものポイントが付くところもある。特定の店舗が一定期間、さらに上乗せのキャンペーンなどを行うこともある。

たとえばクレディセゾンが運営する「永久不滅.com」を経由して「Yahoo!ショッピング」で買い物した場合、ポイント倍率は通常の2~3倍(商品などによって異なる)。通常は1000円に付き1ポイントが付与されるのに対し、「永久不滅.com」を経由すれば得られるのは2~3ポイント。店舗によっては30倍に増えることもある。

たとえば1000円の利用で1ポイント付与されるカードの場合、年間50万円を通常のネット通販で使ったとすると、得られるのは500ポイント。対してポイントモールを経由して同じ買い物をしたらどうなるか。倍率は店舗によって異なるが、平均5倍と仮定すると、得られるのは2500ポイントになる。

500ポイントで2000円分のギフトカードと交換できると仮定すれば、通常の買い方でゲットできるギフトカードは2000円分、モール経由では1万円となり、結構な差がつく(交換レートはカード会社などにより異なる)。

まずはネットで利用登録が必要だが、それさえ済めば、買い物の一手間は大したことではない。それで確実に得できるなら、利用しない手はないだろう。

メインカードのモールを使おう

ポイントの倍率はモールと、店舗によって異なり、「A店で買い物するならBモールの倍率が高いけれど、C店で買い物するなら、Dモールの方が得」、というケースもある。「なるべく倍率の高いところを利用したい」と思いがちだが、複数のモールを利用すると管理が煩雑になる。メインで利用するクレジットカードが決まっていると思うので、そのカード会社が運営するモールを利用するのがオススメだ。

スマートフォンから利用できるモールも多いが、パソコンから利用する場合と店舗数やボーナスポイントの倍率が異なるケースも。

また継続的に商品が届く定期購入では初回しかポイントが上乗せされない、送料分にはポイントが付かないなど、モールによって細かくルールが異なる。

取引金額がかさむ保険会社、旅行会社、引っ越し専門会社などが出店しているモールもある。メインカードのポイントモールをチェックしてみよう。

フリーライター 高橋晴美(たかはし・はるみ)
1989年よりライターとして活動。資産形成、投資信託、住宅ローン、保険、経済学などが主な執筆テーマ。