セオリー通りに打ち返す

OK! 通る文例
①職歴を振り返ってみると転職回数が多いと実感するところです。
②新卒入社した山田精密機器株式会社と前職のABCテクノロジー株式会社は自己都合で退職しましたが、それ以外は業績不振、事業所移転による通勤困難といった、私の力ではどうしようもなかった事由によるものです。
③40代前半となりましたし、職場を転々とするのは本意ではありません。今後はしっかりと腰を据えて働いていきたいと思っております。
POINT
①セオリーどおり、今までを自分の言葉で振り返る
②自己都合で退職したこともあるが、他はそうではない点を説明しておく
③自身の置かれた立場を踏まえて、採用人事の懸念点を払拭するよう、今後に向けての姿勢や思いを宣誓しておく

転職回数が少ない場合も懸念は持たれる

新卒入社した会社でずっと勤務していて、転職した経験がないというのはもちろん、この年代で1回、2回程度なら少ないと言えます。これ自体に明確なデメリットはないと考えていいでしょう。

中谷充宏『30代後半~40代のための転職「書類」 受かる書き方』(秀和システム)
中谷充宏『30代後半~40代のための転職「書類」 受かる書き方』(秀和システム)

ただ、例えば1社のみの勤務だと、「その会社独自の仕事の進め方や社風に染まっていて、当社に合わないのでは?」というのが採用人事の懸念点です。

さらに「なぜその会社を辞める(辞めた)のか?」、その理由を知りたいと思っています。ただ、他のネガティブ要素とは明らかに違うのでサラッと触れる程度か、聞かれたら答える程度でいいでしょう。

転職回数の多さ、少なさの視点から考えると、少ない方が優位でしょうが、絶対的な強みであるわけではない点は肝に銘じてください。

また既述の2つを詳細に説明しようとすると、「何か重大なことを隠しているのでは?」と逆に疑心暗鬼にさせてしまう危険性があります。