長期休み前は事前に太る原因を解消すべし

ここで、前回の長期休暇をどんなふうに過ごしたか思い出してみてください。外出した日もあったかもしれませんが、意外と家でのんびり過ごした日も多かったのではないでしょうか。

たまの休みになると、人は無意識に冷蔵庫を開けては、目についたビールや清涼飲料水を飲んだり、スイーツやおつまみを食べがちです。それが3日、4日と続けば、休みが終わる頃には当然体重はアップします。

でも、恐れることはありません。そんな休暇太りを防ぐ方法は、実は簡単。休みがはじまる前に冷蔵庫の品揃えを見直し、太る原因を事前に解消しておけばいいのです。

ハムやソーセージなどの肉の加工品、チーズ、ピザ、揚げ物、スイーツ、菓子パン、ドライフルーツ、ナッツのような、すぐに食べられて太りやすい食材や、お酒、甘い清涼飲料水、フルーツジュースなどは、できる限り厳選して、必要最低限入れておくようにすること。そして、休みが終わるまで、できるだけ補充しないようにしましょう。

冷蔵庫の中を見る人のイメージ
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冷蔵庫の品揃えを見直すだけで休暇太りの可能性を下げられるのですから、誰でも実行できるはずです。次回の長期休暇前に、ぜひ実践してみてください。

やせやすい秘訣は野菜室にあり

やせやすい人の冷蔵庫は、とにかく野菜室が充実しています。1週間の間、たっぷり野菜がとれるように、緑黄色野菜、淡色野菜がそれぞれ常備されているのです。

ですから、皆さんにもぜひ野菜室を充実させていただきたいわけですが、いざ野菜を買い込んでみても、慣れないうちは使いきれずに無駄にしてしまうことがあるのではないでしょうか。

森由香子著『ダイエットしたい人のやせるキッチン』(青春出版社)
森由香子『ダイエットしたい人のやせるキッチン』(青春出版社)

せっかく野菜室を充実させても、実際に日々の食事で野菜を食べなければ意味がありません。

そこで私がおすすめしているのが、1週間に1度は野菜室を見直して、使い残している野菜をすべて入れて、スープを作ること。

こうすれば、緑黄色野菜も淡色野菜も、1週間のうちに全部しっかりとることができ、栄養バランスも整って代謝も上がります。

どんな野菜もスープにすればたいがいおいしく食べられますが、ものによって、夏は生野菜サラダ、冬は温野菜サラダにして楽しむのもよいでしょう。野菜スープでお腹を満たしたり、ドレッシングや調味料の使いすぎに注意してサラダをたっぷり食べたりすれば、満足感もあり、炭水化物などを食べる量も無理なく減らせます。

もちろん、余っている野菜も消費でき、食品ロスも防げます。

森 由香子(もり・ゆかこ)
管理栄養士

日本抗加齢医学会指導士。東京農業大学農学部栄養学科卒業。大妻女子大学大学院(人間文化研究科人間生活科学専攻)修士課程修了。2005年より、東京・千代田区のクリニックにて、入院・外来患者の血液検査値の改善にともなう栄養指導、食事記録の栄養分析、ダイエット指導などに従事している。また、フランス料理の三國清三シェフとともに、病院食や院内レストラン「ミクニマンスール」のメニュー開発、料理本の制作などを行う。抗加齢指導士の立場からは、“食事からのアンチエイジング”を提唱している。『おやつを食べてやせ体質に! 間食ダイエット』(文藝春秋)、『1週間「買い物リスト」ダイエット』(青春出版社)など著書多数。