年をとっても判断力は衰えない

年齢を重ねるにつれ、記憶力は低下してきたと感じています。デイトレードをしていても、「いくらの指値で注文するつもりだったか」「取引したい銘柄のコード番号」といったことはすぐに忘れてしまい、もう1回確認する羽目になりがちです。

記憶力が昔のままであれば、一日のうちあと数回は取引回数が増えているでしょう。でも、記憶力が衰えるのも、年をとっているんだから仕方ないことですよね。それを補うためにノートもしっかりつけているわけです。

取引時間中は無駄な動きを一切せず、ひたすら画面に集中するシゲルさん
写真=川瀬典子
取引時間中は無駄な動きを一切せず、ひたすら画面に集中するシゲルさん

ノートを書いて1つひとつの取引を反省するということは、身体に覚えさせることになりますからね。「記憶力が衰えた」と落ち込むことで何かが変わるならば、いくらでも落ち込めばいいのですが、そうでないのであれば、自分ができることでカバーしていくしかありません。

ただし、年をとったからといって、判断力が衰えているとは思いません。もし衰えているのであれば、瞬時の判断が求められるデイトレードで勝ち続けることはできないでしょう。「能力が衰えてきた」と思う高齢者の多くは、普段頭を使っていないからではないかと思います。

頭を使い続けることが重要

そりゃあ60歳とか65歳までバリバリ仕事をしていた人が、定年になったとたんに頭を使わなくなれば、一気に衰えが来るのは当たり前です。

若ければ、一度頭を使わなくなっても、また再びエンジンをかければ勘をとり戻すことができても、年をとれば同じようにすぐに頭が活性化することはないでしょう。

だからこそ、頭を使い続けることが重要なんです。

私のように、丸一日頭をフル回転させ、一瞬の値動きに反応することが求められる生活を続けていれば、そうそう判断力が衰えることはありません。

私の周りにも、70歳をすぎて株を始めた友人がいます。たまたま知り合ったのですが、近所に住んでいたので、株を教えるようになりました。いまもよく私の家に来ては、ああだこうだと言いながら株取引をしています。

彼は始めるのが遅かったこともあり、なかなか最初のうちは勝てず、退職金を減らしたこともあります。ただし5年、10年と諦めずにやっていくうちに、少しずつ勝てるようになってきました。

彼ももう80歳を超えましたが、立派な投資家です。「もう自分は年をとっているから」というのは、逃げ文句だと私は思いますね。