どうしても自分で全部作りたいときの断り方

一方、せっかくの子どもの運動会、お弁当はどうしても自分で作りたいという人はどうやって義母のお弁当を断ったら角がたたないでしょうか?

「お弁当は作ってこなくて結構です。どうぞ心配なさらずに、全てこちらで用意します」とビシッと断ると、せっかくの義母の気持ちを傷つけてしまう恐れもあります。

そこで、お断りをしたいときには「まだ暑い時期で傷みやすいのでお弁当はこちらで用意しますね」など気候のせいにすると角も立ちにくいかもしれません。

他にも、「お弁当はこちらで用意しますので、果物をお願いできますか?」「今年は、子どもとキャラ弁の約束をしてしまったので、大人が食べるおかずをお願いできますか」など、全部お断りするのではなく役割分担や、代わりの案を伝えるとお義母さんも気を悪くなさらないのではないでしょうか。

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憂鬱なお弁当作りも子どもが小さいうちだけと割り切る

いかがでしょうか。運動会は子どもの応援に専念したいのに義母が来ると、話し相手をしなければなど、ちょっと気を遣うものです。ただ、子どもの運動会に祖父母が応援に来ることができるのは、小さいうちだけだと思います。義母にとって孫は大切な存在ですし、子どもも、たくさんの人に応援されることは嬉しいでしょう。

子どもが大きくなって振り返ると、当時、みんなで運動会の応援をできたことは良い思い出で、寝不足でも頑張ってお弁当を作って良かったと思えます。中学、高校と成長するにつれて親すら「もう来なくていいよ」と言われてしまうものなので、義父母が来たいというのであれば一緒に成長を楽しんではいかがでしょうか。

阿隅 和美(あすみ・かずみ)
WACHIKAコミュニケーションズ代表

青山学院大学経営学部卒業。中部日本放送アナウンサーを経て、NHK衛星放送キャスターとして、株式市況、世界のトップニュースを10年担当。20年にわたり、スポーツ、経済、情報番組に関わる。アナウンサー名は瓶子和美。現在は、TV現場で培った技術を活かし、ビジネス現場でコミュニケーション力を発揮し、成果を出す人材を育成する研修、講座、講演を行っている他、経営層・管理職、エグゼクティブリーダー向けプレゼン・スピーチのパーソナルトレーニングやコンサルティングなどを実施している。著書に『心をつかみ思わず聴きたくなる話のつくり方』(日本能率協会マネジメントセンター)、『仕事ができる人の話し方』(青春出版社)があり台湾でも翻訳されている。ホームページ