「世界一夢を叶える企業になる」。これがグローバルステージの経営ビジョン。起業家志望のほか、さまざまなメンバーが将来への熱い夢をもち、同社で“課題”に取り組む。「仕事は楽しく面白く」をモットーに、設立10年でグループ15社へと成長し、さらなる拡大を続けるグローバルステージ。経営の原動力は、どのように生み出されるのか。薄井隆博社長に聞いた。

グローバルステージ
2003年設立。前身は友人3名と創業したグローバルエージェンシー。新規事業開発支援、営業代行サービスなどを介しての「人財教育」を企業目的とする。通信事業やIT、ウェブなど先端産業・サービス分野の新規開拓で高い評価を得る。今後の成長企業として「2012年度ベストベンチャー100」にも選出される。

薄井隆博●うすい・たかひろ
1977年生まれ。神奈川県立三崎水産高校時代に遠洋漁業を体験。卒業後、大手飲食チェーンにて調理・接客・店舗運営を学ぶ。外資系保険会社を経て、2003年にグローバルステージを設立。グループ会社は現在15社。

例えば「経済的に豊かになりたい」とか「成功して地位や名声を得たい」とか、そうした個人的な願望はありません。またグローバルステージという会社についても、いまのところあえて売り上げや利益の目標を設定していません。経営のスタイルとしては、確かに特殊な部類でしょう。でも、それでいいと思っています。

というのもグローバルステージをつくった第1の目的は“無料教育”の提供にあるからです。当社の主な事業は「新規事業開発支援」や「営業代行」などですが、そこでクライアントから与えられたミッションに最大限応えることが、結果的に社員にとっては大きな“教育”効果をもたらします。なぜなら、目的に向かって必死に取り組む姿勢は事業家として成功するのに不可欠な要素。お客様の利益に貢献することは、必ず自己の成長につながるからです。当社が実践重視の“ビジネス・スクール”として機能することで、事業家として必要なものを身につけてほしい。そしてどんどん当社から巣立っていけばいい。私は、そのように考えています。