まずは過去のできごとに思いを巡らす

さて、2分たちました。いかがでしたか? タスク管理は、職業や職種によって注意すべきポイントが大きく異なってくると思いますので、その具体的な内容に触れることは省略します。ただ、メモを書き出すときのヒントを少しだけお伝えしておこうと思います。

それはメモを書き出すときに、漠然と考え始めるのではなく、まずは「問い」にまつわる過去のできごとに思いを巡らすこと。自分が体験した具体的なできごとを思い浮かべて、それに対して「今の自分」はどう思い、どう感じるかを言葉にしてみる。

そうすることで、あなたならではの「思いや意見」が自然と書き出せるようになるはずです。

このトレーニングを通じて言語化したいのは、「一般論」ではなく、あなた自身の「思いや意見」です。今回の「問い」であれば、たとえば、仕事のスピードが遅くて怒られたできごとを思い出し、そこであなたが思ったこと、感じたことをメモに書き出していくのがコツとなります。

そうすることで、あなたならではのタスク管理に関するモノの見方が言語化されていくのです。

【報連相】トラブルにどう対処すべきか?

次の「問い」は仕事における「ホウレンソウ」をテーマに言語化力トレーニングを行ってみましょう。先ほどのタスク管理と並んでビジネスにおいて大切なホウレンソウ(報告・連絡・相談)。それがしっかりできる人とできない人では、いざ仕事でトラブルが起きたときに大きな差が出てきます。ぜひご自身のことだと思って読み進めてみてください。

あなたが会社のデスクに座って仕事をしていると、同僚が非常に困った表情を浮かべて近づいてきます。何かあったなと察知したあなたは周囲に聞かれないように小声でたずねます。

あなた「どうしたの?」
同僚「実は協力会社がミスをしてクライアントがカンカンなんだ」
あなた「え、そうなの?」
同僚「こういうとき、どう対処したらいいか教えてくれないか?」

さて、あなたなら何と答えますか?

早速メモに書き出してみましょう。