大前 大阪府立大学と大阪市立大学の統合。あれは素晴らしい。
橋下 僕の知事時代は両校の統合話を持ち出しても市立大学は1ミリたりとも動かなかったのですが、今回のダブル選挙で知事と市長が同じ考えを持ちました。もうじき協議機関もできます。僕は統合した大学に教育学部をつくりたいんです。
今は国立の教育大学に教員輩出の機能を全部委ねていますが、府立大学・市立大学で大阪独自の教員をつくりたい。ところが、ここでまた問題があるのです。教育学部をつくるとなると教員の実習をしなければいけませんから付属高校が必要になる。私立大学、国立大学は付属高校がつくれるのに、公立大学は付属高校がつくれないんですよ。このルールも変えなくてはいけないからホント大変です。
大前 だから特区でやるか、私みたいに文科省の許可を得たインターネットを使用したサイバー高校をやるかですね。サイバー高校なら日本全国どこからでも入学できる。わざわざ学校を大阪に持っていく必要もありません。
橋下 僕は知事のときから「役所の仕事は、原則民間に開放する」と言ってきました。大学の統合は進めますし、病院機構も同様で、府立・市立の病院は一体経営させ、水道事業の統合・広域化もやります。地下鉄も民営化する方針です。大阪の地下鉄は初乗り運賃がバカ高いですし、駅の売店は全部、外郭団体の特命随意契約ですが、これからはこれらを全部公募にします。
ご存じでしょうか。大阪城の天守閣前にある売店、あそこも特命随意契約なんです。「公募にしたらどうですか」と3年間、平松(邦夫)前市長に言い続けてきたのですが、全然動いていただけなかった。ところが今回の選挙の結果を受けるや否や、市の部局のほうから「市長、これ公募にしないといけませんよね」と自ら進んで持ってきたんです。やっぱり民意というのは大きいですよ。